2023-02-27
資金調達法の3つの分類!メリットやデメリットを詳しく紹介
会社を経営していく上で、お金は絶対になくてはならない存在です。
しかし、お金は自分で準備しなくてはならず、国や他の人が勝手に用意してくれるようなものではありません。
その会社の運転資金を準備することを資金調達と呼びますが、その方法はさまざまです。
それぞれの方法によってメリットやデメリットは変わり、また資金の使い道や自身の会社の立ち位置や目的によっても資金調達法は異なります。
以下では、いくつかの資金調達法の詳しい解説やメリット・デメリットについて紹介します。
資金調達とは
資金調達の目的や分類を解説する前に、資金調達とはそもそも何なのかについて解説します。
冒頭でも軽く紹介した通り、会社を経営していくには、当然ですがお金が必要になります。
お客様に売る商品を仕入れるのにお金が必要だったり、従業員に支払う給料を準備しなければいけなかったりと、業態を問わず事業を行なうにはお金は絶対に必要です。
資金調達とは、会社が事業を行なうために必要なお金(資金)を調達することを指しています。
使い道や目的は違えど、会社にとってお金は必要不可欠な存在であり、すなわち資金調達という作業は非常に重要なだといえます。
資金調達の目的
会社の経営には必要不可欠な資金調達ですが、資金調達の目的は会社によってさまざまです。
以下では、資金調達の主な目的について詳しく解説します。
会社の起業・創業
会社を起業する場合、高額な資金が必要になります。
業態や業種にもよりますが、500万円前後の準備金が必要になるため、事前に貯金をしていた方などでない限り、どこかから資金調達をしなければなりません。
会社の運転資金(ランニングコスト)
会社の経営を円滑に進めるのにも、お金は必要になります。
上記では、会社の起業にはお金が必要だと紹介しましたが、実は起業してから経営を続けていくのにも、お金は必要になるのです。
従業員を雇って経営する会社では従業員の給料を支払わなければなりませんし、オフィスを借りて行なう場合は家賃や光熱費などを毎月支払う必要があります。
このように、起業をした後も資金調達が必要になるということを覚えておきましょう。
会社の設備投資
会社の設備投資を行なう場合にも、当然ですがお金がかかります。
最近では人件費削減のための高性能な機械を導入するためなど、新たな設備を導入するには資金調達が必要です。
設備投資の金額が少額の場合や、あらかじめ貯金があったり、準備してあったりする会社は資金調達の必要はありませんが、基本的には設備投資には資金調達が必要だと覚えておくと良いでしょう。
会社の事業拡大
新店舗を開店させたり、新たな事業を始めたりする際にも、高額なお金が必要になります。
新店舗を開店させる場合などは、起業の際と同じくらいのお金が必要になります。
今までの事業での利益だけで事業拡大する会社も存在していますが、多くは資金調達をして新たな資金を確保することになるでしょう。
資金調達法の3つの分類
一言で資金調達といっても、方法はさまざまです。
ビジネス業界で多く使われている資金調達法は大きく3つに分類されます。
以下では、その3つの分類をわかりやすく表にまとめたのでぜひご覧ください。
分類 | 特徴 | 主な方法の例 |
デッドファイナンス | 会社の負債を増やす資金調達法 | ・銀行借入
・自治体の融資など |
エクイティファイナンス | 株式の交付と引き換えに出資を受ける資金調達法 | ・VCからの出資
・個人投資家からの出資など |
アセットファイナンス | 会社の資産を売却して現金化を行なう資金調達法 | ・ファクタリング
・手形割引など |
会社の負債を増やしたり、株式の交付と引き換えたりと、分類によって特徴が異なります。
デッドファイナンス、エクイティファイナンス、アセットファイナンスは、それぞれ資金調達できるまでのスピードや返済の義務、調達できる金額などに差があります。
一概に「資金調達はこの方法がおすすめ!」というものはなく、それぞれの会社の特徴やニーズ、目的によって柔軟に決めると良いでしょう。
以下の項目では、デッドファイナンス、エクイティファイナンス、アセットファイナンスそれぞれのメリットやデメリットを詳しく解説します。
デッドファイナンスのメリット・デメリット
はじめに、デッドファイナンスのメリット・デメリットについて解説します。
負債を増やすことによって資金調達を行なうデッドファイナンスには、銀行による借入や自治体の融資、ビジネスローンなどが挙げられますが、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
メリット
デッドファイナンスのメリットは主に以下のような項目が挙げられます。
- 資金調達の候補先がたくさんある
- 利子による節税対策が期待できる
- レバレッジ効果が期待できる
- 比較的スピーディーに資金調達ができる
デッドファイナンスを利用するメリットとしてまず挙げられるのが、候補先が豊富にあるという点です。
候補先が豊富にあることで、目的やニーズごとに選んだり、審査に断られてしまっても簡単に次の候補先に切り替えをしたりすることが可能です。
また、少ない手元資金で大きな利益を見込むことができる『レバレッジ効果』が期待できる点も大きなメリットだといえます。
デッドファイナンスでは、他の資金調達法に比べてスピーディーに資金を調達できるためおすすめです。
デメリット
デッドファイナンスのデメリットは以下のような項目が挙げられます。
- 返済義務が発生する
- 必ず利用できるわけではない
負債を増やす方法で資金調達を行なうデッドファイナンスでは、返済の義務が生じます。
負債が増えるということは、場合によっては会社の信用問題に影響するほか、返済が終わるまでは自由に資金を使うことも難しくなる可能性が高いでしょう。
また、資金を借りる取引先に『返済能力がない』と判断されてしまった場合、資金調達すら行なうことができないという事態も考えられます。
メリットの多いデッドファイナンスですが、必ず利用できるわけではないので注意が必要です。
エクイティファイナンスのメリット・デメリット
株式の発行と引き換えに出資を受け、資金調達を行なうエクイティファイナンスにはVCからの出資や、個人投資家からの出資などといった方法が挙げられます。
エクイティファイナンスのメリットやデメリットは、以下の通りです。
メリット
- 返済義務が発生しない
- 長期に渡り資金を安定させられる
- 財務基盤が安定する
エクイティファイナンスの最大のメリットは、返済義務が発生しないという点です。
調達した資金を返済する必要がないため、調達さえしてしまえば将来キャッシュフローに影響が出ることはありません。
株式の発行によって資金を調達するこの方法では、長期間によって資金繰りを安定させられるというメリットもあります。
デメリット
- 経営権を奪われるリスクがある
- 配当金を支払う必要がある
エクイティファイナンスを利用して資金調達をする場合、経営権を奪われてしまうリスクがあるという点は絶対に忘れてはいけません。
通常、株主の持ち分に応じて経営権が与えられるため、場合によっては投資した会社や個人投資家に経営権を奪われてしまう可能性があります。
エクイティファイナンスで資金調達を行なう際は、発行前の株式の比率をしっかりと把握し、このような事態が起こらないように気をつけなければなりません。
また、エクイティファイナンスでは配当金を支払わなければいけないというデメリットも発生します。
デッドファイナンスでは利子になるため節税効果が期待できますが、エクイティファイナンスの場合はそうではないため注意が必要です。
アセットファイナンスのメリット・デメリット
ファクタリングに代表されるように、会社の資産などを現金に換金する形で資金調達を行なうアセットファイナンスでは、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
アセットファイナンスのメリットやデメリットは以下の通りです。
メリット
- 早急に資金調達が可能
- 利子や配当金の支払いが不要
- 調達金額の自由度が高い
アセットファイナンスで資金調達をする最大のメリットは、早急に資金調達が可能だという点です。
ファクタリングを例にあげると、会社が保有している売掛債権をファクタリング会社に売却することで資金を調達することが可能ですが、これらの作業は早ければ申込みをしたその日中に現金化が可能です。
銀行からの借入などでは最低でも2週間程度かかり、これでも早い方だといわれています。
また、手数料はかかるものの、利子や配当金を支払わなくて良い点はメリットといえるでしょう。
売掛債権などの金額によって調達金額の値段を決められるというのも嬉しいポイントです。
デメリット
- 場合によっては手数料がかかる
- 資産等を持っていなければ利用できない
- 悪質な業者も含まれている
早急に資金調達が可能なアセットファイナンスですが、いくつか注意しなければならない点も存在しています。
当然ですが、アセットファイナンスを利用するための資産等を持っていなければ資金化することは不可能です。
また、中には悪質な業者が紛れ込んでいる可能性もあり、高額な手数料を請求される危険もあります。
そのため、利用の際は会社選びを慎重に行なうことをおすすめします。
会社に合った資金調達法を選ぼう!
上記では、デッドファイナンス、エクイティファイナンス、アセットファイナンスの3つの資金調達法の特徴、メリット、デメリットを詳しく解説しました。
それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、一概に「これは良くてこれはだめ」というものではありません。
例えば、高額な資産を持っていて売り手に困っているという方であればアセットファイナンスがおすすめだったり、低コストで資金調達がしたいという方はデッドファイナンスがおすすめだったりと、それぞれの会社のニーズによって最適な方法を選ぶ必要があります。
それぞれの方法のメリット、デメリットを理解し、最適な資金調達法を見つけてみてください。
まとめ
資金調達法には大きく分けて3種類存在しており、それぞれ仕組みが異なります。
それぞれにメリットやデメリットがあるため、資金調達の目的やニーズに合わせて最適な方法を選ぶと良いでしょう。
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