2023-02-27
売掛金の貸借対照表での扱いとは?勘定科目の違いや仕訳の方法、会計処理の流れを解説

売掛金を取り扱う取引をしている場合、売掛金の管理は企業にとって重要な作業です。この際に、貸借対照表やバランスシートといった書類の作成が必要です。これらの書類は何のために作成するのか、疑問に思う方も多いでしょう。
そこで今回は、貸借対照表の入力方法や、貸借対照表からわかるポイントなどについて詳しく解説します。売掛金の管理や決算書の見方に不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
売掛金とは

売掛金とは、掛け取引で扱われる勘定科目の一つです。掛け取引では、商品やサービスの提供と引き換えに、代金を受け取りません。30日や60日などの期限を定め、後日まとめて対価の請求を行います。
掛け取引を利用する際、商品やサービスを提供した企業が、後日受け取れるお金が売掛金です。また、お金を受け取る権利は「売掛債権」と呼びます。
掛け取引は、一度の取引で高額なやりとりをする場合や、短期間で複数回の取引を行う場合に多用されます。金銭のやりとりをまとめられ、効率的に取引を進められる点が掛け取引のメリットです。
売掛金とは、掛け取引で扱われる勘定科目の一つです。掛け取引では、商品やサービスの提供と引き換えに、代金を受け取りません。30日や60日などの期限を定め、後日まとめて対価の請求を行います。
掛け取引を利用する際、商品やサービスを提供した企業が、後日受け取れるお金が売掛金です。また、お金を受け取る権利は「売掛債権」と呼びます。
掛け取引は、一度の取引で高額なやりとりをする場合や、短期間で複数回の取引を行う場合に多用されます。金銭のやりとりをまとめられ、効率的に取引を進められる点が掛け取引のメリットです。
売掛金と売上の関係
商品やサービスの提供時に発生する利益が、売上です。売上は帳簿に記載する必要があり、売上代金を回収する方法は大きく2つあります。
<売上代金を回収する方法>
- 商品やサービスの提供時に代金を受け取る方法
- 請求書を発行し、後日まとめて代金を受け取る方法
継続的な取引を前提とする場合、請求書を発行する掛け取引を利用するケースが多いです。このときに、売上は未回収金として扱われる売掛金として計上します。このように、売掛金と売上には深い関係性があるのです。
売掛金は「貸借対照表の資産の部」に該当する

売掛金は、貸借対照表において資産の部に該当します。売掛金は、債権の一種であり「流動資産」とみなされる債権です。売掛金はすぐに現金化できる債権と考えられ、現金や普通預金と同様に、流動資産として扱われています。
ここでは、貸借対照表とは何か、貸借対照表における位置づけも併せて解説します。
貸借対照表とは
そもそも貸借対照表とは、ある時点における企業の資産状況を表す書類です。貸借対照表は、バランスシートとも呼ばれ、決算書類としても扱われます。
多くの企業は、税務署や株主、取引先などに収支や決算状況を報告するため、決算書類を作成・提出します。その決算にあたり、作成が必要な書類が貸借対照表です。
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書は『財務三表』と呼ばれ、重要度の高い書類として扱われています。
貸借対照表における位置づけ
貸借対照表において、売掛金は流動資産に分類されます。流動資産の種類は、売掛金・現金・普通預金・受取手形などです。なお、買掛金は流動負債に分類されます。
貸借対照表の入力方法にはルールがあり、左側に資産を右側に負債と純資産を記入する決まりです。資産の部では、企業が調達したお金をどのように使ったのかを表します。
貸借対照表を入力すると、左側の資産と右側の負債、純資産の合計値が一致します。誤差が生じた場合はどちらかに入力ミスが発生じており、計算のやり直しが必要です。
売掛金と他の勘定科目との違い

次に、売掛金とよく間違われやすい勘定科目について解説します。4つの勘定項目の違いは、以下のとおりです。
| 種類 | 概要 |
|---|---|
| 売掛金 | 商品やサービスを提供した代金のうち、まだ受け取っていないお金 |
| 買掛金 | 商品やサービスを購入した代金のうち、まだ支払っていないお金 |
| 未収入金 | 固定資産の売却など、本業とは未関係な取引で生じた、まだ受け取っていないお金 |
| 前受金 | 商品やサービスの提供前に、取引先から受け取った代金の一部 |
ここからは、売掛金を除くそれぞれの詳細を解説します。
買掛金との違い
掛け取引では、売掛金のほかに、買掛金という勘定科目も存在します。商品やサービスを提供する側が使う売掛金は、商品やサービスを提供した後から受け取れるお金です。一方の買掛金は、その真逆のお金を意味します。商品やサービスを仕入れる側の企業が、後から支払う必要のある代金が買掛金です。
<売掛金と買掛金の違い>
- 売掛金⇒商品やサービスを提供する側が受け取るお金
- 買掛金⇒商品やサービスを仕入れる側が支払うお金
その場で支払いを行うのではなく、後からまとめて支払いを行うお金は、買掛金として帳簿に計上します。
未収入金との違い
未収入金とは、営業活動以外の取引において、現時点で未回収の債権です。たとえば、土地や車などの固定資産を売却し、代金が未回収となっている利益や、不動産の貸付利益が未収入金に分類されます。
未収入金には、売掛金との共通点があります。しかし、帳簿上ではまったく異なる勘定科目であり、注意深く使い分けなければなりません。また、未収入金は期間ごとに計上方法が異なります。
| 回収までにかかる期間 | 計上の方法 |
| 1年以内の場合 | 未収入金として流動資産に計上する |
| 1年以上の場合 | 長期未収入金として固定資産に計上する |
未収入金の回収に1年以上を要した場合、流動資産ではなく、固定資産に分類されます。年度をまたぐ取引の場合、分類が変わる可能性が高く、注意が必要です。
前受金との違い
前受金とは、商品やサービスの受け渡し前に、手付金として受け取ったお金です。計上時における前受金は、貸方として扱われます。しかし、引き渡しは完了しておらず、売掛金とは明確な違いがあります。
売掛金の仕訳方法

ここでは、売掛金の仕訳方法について、3つのケースごとに具体例をご紹介します。
売掛金が発生したときの仕訳
売掛金の仕訳は、売上の時点で、現金や預金を受け取らなかった場合に発生します。15万円の掛け取引を行った場合の仕訳例は、次のとおりです。
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
| 売掛金 | 15万円 | 売上 | 15万円 |
収益の売上を貸方に計上し、借方には売掛金を計上します。
入金されたときの仕訳
売掛金が入金された際は、消込処理による仕訳が必要です。ここでは、10万円が入金された場合の仕訳例をご紹介します。
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
| 普通預金 | 99,500円 | 売掛金 | 10万円 |
| 手数料 | 500円 | ||
なお、小切手の場合も、他社振り出しであれば現金として処理します。一方、自社が振り出した小切手の回収代金を受け取る場合は、当座預金としての処理が必要です。
回収不能になったときの仕訳
売掛金は信用取引なので、取引先の経営状況が悪化し、売掛金が回収不能となるケースもあります。20万円が回収不能になった場合の仕訳例は、次のとおりです。
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
| 貸倒損失 | 20万円 | 売掛金 | 20万円 |
貸倒引当金を設定していた場合は、貸倒引当金として計上します。
売掛金の会計処理の流れ

売掛金の会計処理の流れを、3つのフェーズに分けて解説します。
①売掛金を計上する
会計基準によると、履行義務を満たした際に収益として認識し、売掛金を計上する必要が生じます。契約を締結した時点、もしくは契約と同時に引き渡しを行った段階で、売掛金を計上しましょう。
②消込処理を行う
売掛金の入金に合わせて、売掛金を消滅させる「消込処理」を行います。消込処理を実施する際は、実際の請求額と入金額に相違がないかを確認しましょう。不足がある場合は取引先に連絡し、不足分の入金を求めましょう。反対に入金額が多い場合は、過剰分を一時的に「借受金」として処理します。
③決算で貸借対照表に反映される
帳簿の内容は、決算により貸借対照表に反映されます。売掛金の適切な管理において重要なのは、定期的な残高確認の実施です。取引先に残高確認書を送付して確認を依頼し、残高のズレが生じていないかを確認すると、ミスなく決算を行えます。
売掛金の取引にはファクタリングがおすすめ

最後に、売掛金の取引にファクタリングがおすすめの理由を詳しく解説します。
ファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛金などのまだお金が入っていない請求書を専門の業者に買い取ってもらい、支払い期日より前に現金を受け取る仕組みのことです。
ファクタリングを利用すると、もともとの支払い期限を待たずに、現金を早期回収できます。資金繰りの正常化により黒字倒産を避けられるほか、未回収リスクを低下させられる点がファクタリングのメリットです。
メリット・デメリット
ファクタリングによるメリットとして特に大きいのは、資金調達のスピードの速さです。申込み当日に現金を受け取れる可能性があり、現金化を急いでいる方には特に適しています。赤字決算の企業や個人事業主でも利用でき、未回収のリスクをなくせる点もファクタリングのメリットです。
一方、ファクタリング会社の経由が必須となり、10%程度の手数料がかかる点はデメリットと言わざるを得ません。また、ファクタリングはあくまでも一時的な資金調達方法です。長期的かつ継続的なファクタリングは、資金繰りを悪化させる要因にもなりかねず、注意しなければなりません。
まとめ
貸借対照表や損益計算書は、売掛金を取り扱う掛け取引において、重要な役割を果たします。売掛金の管理が不十分だと、資金繰りが難しくなるだけでなく、最悪の場合は黒字倒産も考えられます。
『QuQuMo』で提供中のファクタリングサービスは、完全オンライン完結型であり、自宅やオフィスから簡単に申込みが可能です。申込みから最速2時間程度で現金化でき、取引先に資金繰りの悪化を知られるリスクもありません。ファクタリングについて少しでも興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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【監修者】鈴木 孝明(すずき たかあき)
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税理士 [登録番号:142076]/すずき会計事務所 代表
20代で税理士試験に合格後、国内の税理士事務所に勤務。その後、独立し「すずき会計事務所」を開業。
中小企業・個人事業主様を中心に、税務・会計支援を行っており、ファクタリングを含む資金繰り支援に関する実務経験も豊富。 - すずき会計事務所のプロフィール

