ファクタリング会社の中には小規模取引に対応しているところも多いですが、会社ごとに利用可能額や手数料などが異なるため、申込先は慎重に選ぶ必要があります。

この記事では、少額でも利用可能なファクタリング会社を10社ご紹介します。さらに少額ファクタリングを利用する際のポイントについても解説しますので、今後の活動にお役立てください。

少額ファクタリングとは？

少額ファクタリングとは、その名のとおり少額の売掛金を対象とするファクタリングサービスのことです。このサービスを利用すれば、数万円や数十万円といった比較的少額の売掛債権であっても、ファクタリング会社に買い取ってもらえます。

また、一般的な銀行融資やファクタリングと比べると、少額ファクタリングの審査は柔軟です。少額債権の売却に加えて、迅速な資金調達も可能なため、特に中小企業や個人事業における資金繰りの改善方法として重宝されています。

少額ファクタリングの仕組み【1万円からでもOK？】

そもそもファクタリングとは、自社が保有する売掛債権をファクタリング会社に売却し、早期に現金化するサービスのことです。少額ファクタリングの場合、1万円からでも利用できます。

ただし、買取可能金額は各社で異なるため、事前に確認しておくことが重要です。近年では 1万円から利用できる会社や下限なしで利用できる会社が増えているため、ファクタリング利用のハードルが低くなっています。

少額ファクタリングの利用シーン

少額ファクタリングの魅力は迅速かつ簡単に資金を調達できるところです。そのため、少額ファクタリングはさまざまなシーンで利用されています。

＜少額ファクタリングの主な利用シーン＞

• 資金繰りを改善したいとき（特に開業直後など）
• 財務状況を改善したいとき（オフバランス化を図りたいとき）
• 他の方法での資金調達が難しいとき

開業直後は売掛金が少額であったり、予想外の支出が発生したりすることが多いです。中小企業や個人事業主に関しても、支払いに必要な現金が不足してしまい、資金繰りに困るケースは少なくありません。このように、直近での資金ニーズがある場合、少額ファクタリングは有効な選択肢といえます。

また、銀行融資やビジネスローンとは異なり、ファクタリングは負債として計上されません。バランスシート上の負債を増やさずに資金を調達できるため、財務状況の改善にも役立ちます。融資やローンと比べると、ファクタリングは比較的審査に通りやすいことから、緊急時の資金調達手段としても非常に有効です。

少額対応のファクタリング会社10選【個人・フリーランスでもOK】

ここからは、少額でも利用可能なファクタリング会社を10社ご紹介します。

＜少額対応のファクタリング会社10選＞ QuQuMo（ククモ） ペイトナーファクタリング ビートレーディング 日本中小企業金融サポート機構 FREENANCE（フリーナンス） 株式会社No.1 Labol（ラボル） ネクストワン PayToday OLTA（オルタ）

それでは、各社の詳細を順に見ていきましょう。

QuQuMo（ククモ）

QuQuMoは、利用可能額の制限がないファクタリング会社です。最短2時間での現金化が可能なため、急な資金ニーズに対応できます。

＜QuQuMoのおすすめポイント＞

• 買取金額が無制限
• 最短2時間での現金化に対応
• 業界最低水準の手数料

【QuQuMoの概要表】

QuQuMoは、売却できる売掛債権の金額に下限・上限がありません。売掛金さえあれば、法人だけでなく、個人事業主やフリーランスの方も取引できます。

また、手数料が1%からと低く設定されているため、コストを抑えられるところが特徴です。すべての手続きをオンラインで完結でき、必要書類が3点と少ないことからも、気軽に利用できるファクタリング会社といえます。

ペイトナーファクタリング

ペイトナーファクタリングは、個人事業主・フリーランス向けのファクタリング会社です。1万円からの少額で利用でき、申し込みから最短10分で入金が完了します。

＜ペイトナーファクタリングのおすすめポイント＞

• 1万円からの少額ファクタリングが可能
• 申し込みから最短10分で入金
• 事業計画書などの提出が不要

【ペイトナーファクタリングの概要表】

ペイトナーファクタリングの利用可能額は1万円〜150万円です。少額買取に特化しているため、営業時間内に審査が開始された場合は、最短10分で審査・入金が完了します。スピーディーな資金調達が可能なので、急ぎで現金を必要としている方におすすめです。

手数料は一律10%となっており、初期費用や月額費用は一切かかりません。さらに煩わしい事業計画書や決済書などの提出が不要で、事前準備の手間を省ける点も嬉しいポイントです。

ビートレーディング

ビートレーディングは、7.1万社の豊富な取引実績を持つファクタリング会社です。ファクタリング業界のパイオニアで、累計買取金額は1,550億円に上ります。

＜ビートレーディングのおすすめポイント＞

• 取引先実績7.1万社以上の安心感
• 利用可能額の制限なし
• 必要書類が2点のみ

【ビートレーディングの概要表】

ビートレーティングは、利用可能額に制限がなく、これまで1万円〜7億円までの買取実績があります。少額から高額まで柔軟に対応しているため、あらゆるケースで利用できるファクタリング会社といえるでしょう。

また、必要書類が2点のみと少なく、パソコンやスマホからオンライン契約できる手軽さも魅力です。豊富な取引実績を持ち、事前相談にも対応しているため、ファクタリングの利用が初めての方にも向いています。

日本中小企業金融サポート機構

日本中小企業金融サポート機構は、財務局及び経済産業局の認定を受けた支援機関です。非営利団体としてファクタリングサービスを提供していて、手数料が1.5％からと業界最低水準となっています。

＜日本中小企業金融サポート機構のおすすめポイント＞

• 低手数料でコスト削減が可能
• 買取金額の下限・上限なし
• 最短30分で審査＆最短3時間で入金

【日本中小企業金融サポート機構の概要表】

日本中小企業金融サポート機構は、買取金額に制限を設けていません。そのため、少額の資金調達を希望する中小企業をはじめ、個人事業主やフリーランスの方の利用にも適しています。

審査は最短30分で完了し、即日現金化も可能です。早ければ数時間で資金を調達できるため、スピード感を重視している方にもおすすめできます。安全性が高いクラウドサインを導入しており、オンラインで契約を締結できるところもメリットといえるでしょう。

FREENANCE（フリーナンス）

FREENANCEは、GMOインターネットグループが提供するファクタリングサービスです。フリーランスに特化した金融支援サービスで、請求書を最短即日で現金化できます。

＜FREENANCEのおすすめポイント＞

• 即日払いに対応
• 初回利用時も1万円から利用可能
• 他サービスとの連携が可能

【FREENANCEの概要表】

フリーナンスの特徴は、即日払いや1万円からの少額利用に対応しているところです。初回利用時も1万円〜上限なしの範囲内で申し込めるため、独立したてのフリーランスの方はもちろん、大型案件の請求書をお持ちの方にもおすすめできます。

また、フリーナンスでは「ランサーズ」や「マネーフォワード クラウド」など、他サービスとの連携が可能です。これらのサービスと連携すると、数クリックで即日払いを申し込みが行えます。特にフリーランスの方にとって利便性が高いファクタリングサービスです。

株式会社No.1

株式会社No.1は、累計9,000件以上のファクタリング実績を持つ会社です。ファクタリング業界に精通したコンサルタントが在籍し、最短即日で事業資金を調達できるスピード対応を強みとしています。

＜株式会社No.1のおすすめポイント＞

• 最短即日で資金調達が可能
• 審査通過率 90％以上
• 業界最低水準の手数料

【株式会社No.1の概要表】

株式会社No.1のファクタリングサービスは、買取可能金額が20万円〜1億円と幅が広いです。さらに、審査通過率が90％を超えているため、ユーザー側にとって利用のハードルが低いサービスといえます。

また、最短30分のスピード審査を実現しており、即日現金化が可能なところも魅力です。ファクタリングには手数料がつきものですが、株式会社No.1の手数料は業界最低水準となっています。手元に多くの資金を残せる点も特筆すべきポイントです。

Labol（ラボル）

Labolは、金融サービス・メディア事業を行う株式会社ラボルが提供するファクタリングサービスです。主にフリーランス・個人事業主の方を対象にサービスを提供しています。

＜Labolのおすすめポイント＞

• 1万円からの資金調達が可能
• 審査後、最短30分で振り込み
• 独立直後や新規取引先でも利用可能

【Labolの概要表】

Labolは、利用者とファクタリング会社のみで取引を行う「2社間ファクタリング」です。売掛先を通さないため、先方にサービスの利用を知られる心配がなく、資金調達までの時間が早いというメリットもあります。

買取可能金額は1万円からとなっており、請求書の一部のみを買取申請することも可能です。さらに最短30分のスピード入金を実施しているため、資金繰りの改善などに大いに役立ちます。買取対象も幅広く、独立直後や新規取引先でも業種・職種問わず利用可能です。

ネクストワン

ネクストワンは、経営コンサルタントを主軸とする株式会社ネクストワンが手掛けるファクタリングサービスです。法人専門のファクタリングサービスで、資金調達の成功率は96%と公表されています。

＜ネクストワンのおすすめポイント＞

• 30万円〜上限なしの買取に対応
• 最短即日に資金化可能
• 金融業界に精通したスタッフが在籍

【ネクストワンの概要表】

ネクストワンの利用可能額は30万円から上限なしです。少額買取だけでなく、高額買取にも対応しているため、小規模事業者から中堅以上の企業まで幅広く利用できるでしょう。

また、売掛金を最短即日に現金化できるのも特徴です。ネクストワンには金融業界に精通したスタッフが在籍しており、迅速な資金調達をサポートしてくれます。急な資金ニーズにも素早く対応できるのは、企業にとって大きなメリットです。

PayToday

PayTodayは、オンライン完結型のファクタリング会社です。AI審査の導入により、運営を効率化させることで、低手数料や即日振り込みを実現しています。

＜PayTodayのおすすめポイント＞

• 手数料1%から取引可能
• 最短30分での即日入金
• 取引先への通知が不要

【PayTodayの概要表】

PayTodayのファクタリングサービスは、安くて早いのが特徴です。手数料は1％〜9.5％と業界内でもトップクラスに低く、審査・入金は最短30分で完了します。2社間ファクタリングで売掛先への通知が不要なため、サービス利用後の取引に影響が出る心配はありません。

また、PayTodayでは10万円からの少額利用が可能です。請求書を発行する前であっても、納品完了などで債権が確定していれば、買取を申し込めます。オンライン完結型のサービスのため、日本全国どこからでも利用可能です。

OLTA（オルタ）

OLTAは、累計事業者数10,000件を誇る大手ファクタリング会社です。「MUFG」や「SMBC」など数多くの大手企業がパートナー企業としてバックアップしています。

＜OLTAのおすすめポイント＞

• 買取金額の下限・上限なし
• 最短即日で資金調達が可能
• 大手ならではの安心感

【OLTAの概要表】

OLTAは、買取金額に下限を設けていないため、少額債権の売却先として非常におすすめです。必要書類が不備なくそろっていれば、申し込みから24時間以内に見積もり結果を提示してくれます。契約が完了した後、早ければ即日現金化が可能なため、すぐに事業資金が必要なときにも頼りになるでしょう。

OLTAは、累計申込金額が1,000億円を突破している大手ファクタリング会社です。豊富な取引実績を持ち、適正かつリーズナブルな手数料で運営されているため、ファクタリングに不安があるという方にもおすすめできます。

少額ファクタリングの会社選び！5つのチェックポイント

少額ファクタリングを提供している会社は多いですが、それぞれ異なる特徴を持っています。そのため、自社に適した会社を選ぶことが重要です。

ここでは、少額ファクタリングを利用する際の会社選びのポイントを5つご紹介します。

＜少額ファクタリングの会社選び！5つのチェックポイント＞ 2社間ファクタリングに対応しているか 手数料の上限が明確に設定されているか 審査スピードが早く、即日対応してもらえるか オンラインで完結が可能か 個人事業主やフリーランスにも対応しているか

2社間ファクタリングに対応しているか

売掛先を通さない2社間ファクタリングは、「資金調達までのスピードが早い」「売掛先に承諾を得る必要がない」というメリットがあります。スピード感や秘匿性を重視する方におすすめですが、すべてのファクタリング会社が対応しているわけではないため、事前確認が必要です。

手数料の上限が明確に設定されているか

ファクタリングでは手数料が発生しますが、その金額はファクタリング会社によって異なります。手数料が高くなればなるほど、調達できる資金は少なくなってしまうため、上限が明確に設定されていることを確認しておきましょう。

また、少額買取に対応しているファクタリング会社の場合、上限に近い手数料率が適用されることも珍しくありません。そのため、少額ファクタリングを利用する際は、手数料の違いや仕組みについても把握しておくことが大切です。

審査スピードが早く、即日対応してもらえるか

資金調達においてスピードは最も重要な要素といっても過言ではありません。入金までに要する時間もファクタリング会社によって異なるため、審査スピードや即日対応の可否も確認したうえで、申込先を決定しましょう。

オンラインで完結が可能か

オンライン完結型のファクタリングサービスには次のようなメリットがあります。

＜オンラインファクタリングのメリット＞

• 申し込みから入金までの期間が短い（早ければ即日現金化が可能）
• 買取手数料が安い
• 対面でのやり取りが不要（交通費や郵送費、手続きの手間がかからない）

これらのメリットを享受したいのであれば、オンラインで完結できる会社を選びましょう。

個人事業主やフリーランスにも対応しているか

ファクタリング会社の中には法人に特化しているところもあります。例えば、本記事でご紹介した「ネクストワン」は法人専門のファクタリングサービスです。個人事業主やフリーランスの方は、買取自体に対応してくれるかどうかを確認しておく必要があります。

避けたほうがいい少額ファクタリング会社の特徴

少額ファクタリングを安心・安全に利用するためには、避けたほうがいいファクタリング会社の特徴を把握しておくことも大切です。後述する4つの特徴に当てはまる会社は、できるだけ利用しないようにしましょう。

＜避けたほうがいい少額ファクタリング会社の特徴＞ 審査なし・請求書のみで即入金と謳う会社 債権譲渡登記が必須など、手間がかかる会社 運営会社の情報が不明瞭な会社 過剰な手数料や追加料金が発生する会社

審査なし・請求書のみで即入金と謳う会社

「審査なし・請求書のみで即入金」を謳っている会社は、悪徳業者の可能性があります。なぜなら、ファクタリング会社は売掛金の回収リスクなどを審査したうえで、買取金額や手数料を決定するのが一般的だからです。

また、ファクタリングサービスを請求書のみで利用できるケースはほぼありません。悪徳業者でないとしても、後々トラブルに巻き込まれる可能性があるため、必ず審査あり・請求書以外の書類が必要な会社を選びましょう。

債権譲渡登記が必須など、手間がかかる会社

債権譲渡登記とは、債権譲渡の事実を公的に証明するための登記のことです。この手続きは二重譲渡を防ぐためのものですが、手間や費用がかかるため、少額ファクタリングでは大きな負担となる可能性があります。

なお、債権譲渡登記ができるのは法人のみです。余計な手間や費用が増えると、資金繰りの改善などが上手く進まない可能性があるため、債権譲渡登記が必須になっている会社は避けたほうが無難といえます。

運営会社の情報が不明瞭な会社

運営会社の情報が不明瞭な会社は信用性に欠けます。悪徳業者の可能性もあるため、このような会社も避けたほうが安心です。

一般的に、各サービスの公式サイトには運営会社の情報（所在地や連絡先など）が公開されています。これに加えて、インターネット上で運営会社の口コミ・評判を確認しておくことで、安心・安全な取引を実現できるでしょう。

過剰な手数料や追加料金が発生する会社

過剰な手数料や追加料金の発生は、利用者にとって大きな負担となります。取引額が少ない少額ファクタリングであればなおさらです。経営悪化の要因になりかねないため、高額な請求を受ける可能性がある会社も避けるようにしましょう。

少額ファクタリングをスムーズに利用するためのコツ

少額ファクタリングをスムーズに利用するためには、いくつかのコツがあります。以下の4つのポイントを意識して、迅速かつ安全な資金調達を実現しましょう。

＜少額ファクタリングをスムーズに利用するためのコツ＞ 午前中に申し込む 必要書類をあらかじめ用意しておく 信用力の高い取引先の請求書を使う 支払期日が近い売掛債権を使う

午前中に申し込む

午前中に申し込むことで、その日のうちに審査・入金が完了する可能性が高くなります。少しでも早く事業資金を調達したい方は、午前中に手続きを済ませましょう。

必要書類をあらかじめ用意しておく

基本的な必要書類をあらかじめ用意しておけば、申し込みから審査まで滞りなく進められます。必要書類はファクタリング会社によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要です。

＜必要書類の一例＞

• 請求書
• 通帳のコピー
• 本人確認書類

なお、必要書類は各サービスの公式サイトで確認できます。それらを把握して準備しておけば、即日で資金調達できる可能性が高いです。

信用力の高い取引先の請求書を使う

複数の請求書がある場合は、できるだけ信用力の高い取引先の請求書を使いましょう。売掛先の倒産などが原因で売掛金を回収できなかった場合、基本的にはファクタリング会社が損失を被ることになります。

以上の理由から、ファクタリング審査では「売掛先の信用力（支払い能力）」が重要視されています。審査をスムーズに通過するためには、信用力の高い取引先の請求書を使うとよいでしょう。

支払期日が近い売掛債権を使う

売掛債権の支払期日が近いと未回収リスクは低くなるため、支払期日が近い売掛債権を使うと、ファクタリング審査に通りやすくなります。

銀行融資などと比べて、ファクタリングサービスは「審査が緩い」といわれていますが、当然ながら審査に落ちることもあります。そのような事態を避けるためにも、少額ファクタリングを利用する際は、支払期日が近い売掛債権を使うようにしましょう。

まとめ

2025年現在、少額ファクタリングが利用できるおすすめの会社は以下の10社です。

＜少額対応のファクタリング会社10選＞ QuQuMo（ククモ） ペイトナーファクタリング ビートレーディング 日本中小企業金融サポート機構 FREENANCE（フリーナンス） 株式会社No.1 Labol（ラボル） ネクストワン PayToday OLTA（オルタ）

この記事でご紹介したファクタリング会社は、いずれも少額買取の実績が豊富です。しかし、会社ごとに特徴が異なるため、自社に適した会社を見極める必要があります。

少額ファクタリングを利用する際は、契約方法や手数料、審査スピードなどを確認し、安心・安全に取引できる会社を選びましょう。