2022-12-12
ファクタリングで断られた!審査落ちしてしまう原因と断られないためのコツ
ファクタリング会社で審査落ちの経験がある場合、対策方法や原因などについて疑問を持つでしょう。ファクタリングは融資に比べて審査通過率が高いといわれていますが、それでも事業者によっては審査に落ちてしまうケースは少なくありません。
この記事では、ファクタリングの審査に通らない原因や落ちる企業の特徴、審査基準をクリアする方法などを解説します。具体的な対策方法を把握していれば、資金調達をスムーズにできるだけでなく、事業課題の解決にもつながります。
ファクタリングが審査落ちする確率
ファクタリングで審査落ちする確率は、およそ30%といわれています。大手の場合、「通過率90%以上」と提示されるケースもありますが、これは掛け目を低く設定することで維持されている数字です。
<ファクタリング掛け目とは>
- 信用度に応じて買取金額の割合が設定される
- 信用度が高いほど100%に近い金額での買取を期待できる
- 買取金額は「評価額×掛け目×手数料」
例えば、200万円の売掛債権を売却する場合、掛け目が10%に設定されると、買取金額は20万円です。ファクタリング会社にとってはリスクが低く、利用者は少額ですが資金を調達できます。
つまり、審査通過率がどれだけ高く提示されていても、希望する金額を調達できるとは限らないことを理解しましょう。
ファクタリングで断られる原因は3種類
ここでは、ファクタリングの利用を拒否される主な原因を3つにわけて解説します。過去の経験や自社の状況を踏まえつつ、審査落ちの原因がないか確認しましょう。
<ファクタリングで断られる原因> |
➀「売掛先」に原因がある
売掛先の信用や経営状況は、審査における重要項目です。依頼予定の売掛先と照らし合わせつつ、落とされるリスクがないか確認しておきましょう。
売掛先の信用度が低い
売掛先の信用度が低ければ、審査に落ちやすくなります。
<信用度が低い例>
- 事業継続が困難な状態
- 金融事故や税金滞納などのトラブルを起こしたことがある
- ペーパーカンパニーの疑いがある(事業活動が不透明)
ファクタリング会社は、売掛金の回収と手数料で利益を得ています。回収の見込みがないと判断された場合、審査通過のハードルが高くなるでしょう。
売掛先が倒産しそう
取引先の経営状態が悪いと、買取後に倒産するリスクがあるため、ファクタリングの利用を断られることがあります。ファクタリング会社が最も恐れるのは、売掛金の未回収や貸倒れです。
売掛金を回収できなければ大きな損失が発生するため、倒産リスクのある売掛先は受け付けてもらえません。
売掛先が個人事業主
売掛先が個人事業主の場合、審査に落とされる可能性があります。
<個人事業主が断られる主な理由>
- 法人ほどの利益を確保できないため、売掛金の未回収リスクが高い
- 信用情報を把握しにくい
取引先が法人として営業している場合は、それだけで一定の信用力が保証されます。しかし、個人事業主は経営状況に係わらず、審査落ちの原因になることがあります。
➁「売掛金」に原因がある
不良債権や二重譲渡など、売掛金に問題がある場合も審査落ちのリスクが高まります。次項から、具体的な原因について解説していきます。
支払い期限が長い
売掛金の支払い期限が長いほど、売掛先の経営状況が読みにくくなり、審査に落ちる可能性が高まります。これは、入金が確定するまでの間に、災害や市場変化などが原因で経営悪化の恐れがあるためです。
2ヶ月を基準に、支払い期限の長い売掛先は敬遠される傾向にあります。
不良債権である
不良債権は財産価値を失うため、拒否される原因となります。不良債権とは、売掛先の業績悪化や倒産などにより、回収が困難となった債権のことです。
当然ながら、ファクタリング会社は利益を得られないため、買取を拒否されるでしょう。不良債権の疑いがないかを確認し、申し込むべきか慎重に判断することが大切です。
二重譲渡の疑いがある
二重譲渡の疑いがある売掛金は、買取の対象になりません。二重譲渡は、1つの債権に対して複数の会社から現金を受け取る犯罪行為です。
横領罪や詐欺罪に問われるリスクがあり、利用者側は社会的信用を失いかねません。審査時に発覚すれば、当然ながら買取は拒否されます。
売掛債権が少額・高額すぎる
少額または高額すぎる売掛債権は審査落ちするリスクが高まるため注意しましょう。少額すぎる売掛債権は、買い取ってもファクタリング会社の利益が少なすぎます。
一方、高額すぎる売掛債権は未回収時の損失が大きいため、受け付けてもらえないケースがあります。事前にファクタリング会社のホームページを確認し、記載されている買取可能金額をチェックしてから申し込みましょう。
③「利用者」に原因がある
ファクタリングサービスの利用者も審査対象となるため、場合によっては審査落ちの原因になりかねません。自社の状況と照らし合わせ、問題がないか確認しましょう。
利用者の信頼度が低い
利用者の信用度が低ければ、審査落ちのリスクは高まります。
<信用度が低いと判断されるケース>
- 審査時の回答内容が不明瞭もしくは矛盾している
- 面談の際にマナー違反やモラルに欠ける言動が目立つ
- 利用者の経営状況が悪化している
2社間ファクタリングの場合、売掛金は利用者を経由して入金されます。利用者の信用度が低ければ回収できないリスクがあるため、審査落ちする可能性があります。
取引歴が浅い
取引先との取引歴が短いと、審査に落とされることがあります。取引歴が浅いことで回収の見込みを判断しにくく、信頼性が低いとみなされるからです。
架空の売掛債権を作り、買い取りを申し出るという詐欺も横行しています。このような犯罪を防ぐために、取引期間の長さもチェック対象です。
断られることがないよう、継続的な取引関係のある売掛先を選ぶようにしましょう。
提出書類に不備がある
提出書類に不備がある場合、信用度が低下するため、審査に落ちる可能性があります。審査に求められる書類は、身分の証明や経営状況、売掛先との取引実績などを証明するために使用されます。
「書類が不足している」「記載内容に矛盾がある」などの不備が見つかった場合、情報の信ぴょう性が疑われ、信用度を下げかねません。審査を受ける際は求められる書類を確認し、内容に不備がないか必ず確認しておきましょう。
ファクタリング会社が審査で重要視する4つのポイント
次項からは、ファクタリング会社が重要視する4つの審査基準について解説します。審査対策のためにも、予備知識として頭に入れておきましょう。
<ファクタリング会社が審査で重要視する4つのポイント> |
利用者の信用情報
先ほども述べたように、過去に金融事故を起こしたことがある利用者は、企業の信用度が低く見られる傾向があります。
現在問題が解決しているかどうか、何年前に起こったかによって影響は異なりますが、信用情報に問題がない企業の方が審査に通る可能性は高くなります。
債権の金額
債権の金額が小さいと、ファクタリング会社の利益となる手数料が小さくなります。保証金の額が大きいと、回収できない場合ファクタリング会社は大きな損害を被ります。
回収のリスクにもよりますが、債権額が極端に少なかったり大きかったりすると、審査に少なからず影響を与えるでしょう。これを避けるためには、買取可能な債権額を事前に確認することが有効です。
取引実績
売掛先との取引実績は、売掛金の回収見込みの有無が判断されるポイントです。原則として、ファクタリングで売掛金が未回収となった場合、利用者の費用負担はありません。
つまり、ファクタリング会社は売掛先から売掛金を回収せざるを得ないため、信用できる売掛先しか審査に通りません。取引実績が多いほど、売掛先は信用できる企業であり、期日通りの支払いを期待できます。
取引実績は信用度を測る指標となるため、審査における重要なチェックポイントです。
期限までの残日数
ファクタリングは売掛債権を期日前に現金化するものであり、期日までの残日数が長ければ長いほど回収のリスクは高くなります。
取引先の信用力が十分であれば大きな影響はありませんが、2ヶ月(60日)以上残っている場合は審査に不利な影響を与える可能性があります。
ファクタリングの審査で断られないため6つのコツ
審査で最も重視されるのは、売掛金の状況です。しかし、それ以外にもファクタリングを申し込む企業と依頼者の関係や、依頼者が売却を検討している債券の条件など、さまざまな要素が審査に影響します。
どのような点がチェックされるのかを知ることで、審査に通過するためにはどのような売掛金を用意すればよいのかが見えてきます。
審査落ちが心配な方のために、ファクタリングの審査に通りやすくなる6つのポイントを紹介しますので、参考にしてください。
<ファクタリングの審査で断られないため6つのコツ> |
信頼度の高い取引先の売掛金を利用する
審査に通りやすくするためには、求められる信頼度を満たすような売掛金を利用するようにしましょう。倒産や支払い遅延のリスクが低いと判断されるため、受け入れてもらいやすくなります。
ファクタリング会社は利用者の信用度よりも、売掛金の回収見込みがあるかどうかを重視します。そのため、どれだけ利用者の経営状況が悪くても、長きにわたり安定して支払われている売掛金は信用度が高くなるため、取引が可能です。
支払い期間の短い売掛金を選ぶ
前述したように、支払期日があまりに長いと回収リスクが高まり、審査に通らない可能性があります。そのため、できるだけ支払い期間が短い売掛債権を選ぶようにしましょう。
支払い期間の長い売掛金が断られる理由は、支払いが完了するまでに倒産、または支払える状況ではなくなるリスクが上がるからです。支払い期間が短い売掛金であれば未回収リスクが低下するため、ファクタリング会社も安心して取引できます。
丁寧な言動を心掛ける
ファクタリング会社に人間性を信頼してもらえるよう、丁寧で一貫性のある説明を心掛けることも大切です。ファクタリングで最も重視されるのは売掛金の信用力ですが、ファクタリング会社はその会社が信用できるかどうかもチェックします。
例えば、質問に対して明確に回答しなかったり、矛盾があったりすると、依頼者の人間性に疑問を持たれかねません。「架空債権や二重譲渡ではないか」「二重譲渡の債権ではないか」と疑われることもあります。
審査に通るためには、なるべく信頼関係を築けるように正直に行動するようにしましょう。
3社間ファクタリングを検討する
3社間ファクタリングは二重譲渡や架空債権などのリスクが軽減されるため、審査に通りやすくなります。
<3社間ファクタリングとは>
- 審査の際は売掛先の承諾を得る
- 売掛金の支払いは、売掛先からファクタリング会社に対し行われる
3社間ファクタリングの場合、売掛先も契約に関与します。ファクタリング会社は売掛先の実態、売掛金の存在を確認できるため、信用度が高まります。
審査では売掛先の信用が重視されるので、3社間ファクタリングは審査に通りやすい方法です。
複数のファクタリング会社に申し込む
複数のファクタリング会社に申し込むことで、審査の通過率を高められます。ファクタリング会社によって審査基準は異なり、一度審査に落ちても他社であれば通る可能性があります。
また、複数社に申し込むことで、各社の対応力やサービス内容、手数料などを比較できます。自社が求める条件とのマッチング率も考慮できるため、申し込みの際は複数社への依頼を検討しましょう。
審査の通りやすいファクタリング会社を選ぶ
審査の通りやすいファクタリング会社であれば、他社で落とされた売掛先も通過できる可能性があります。
<選ぶポイント>
- 口コミなどで、審査時の対応が柔軟か確認
- 3社間ファクタリングを利用できるか
- 公式HPに記載の審査通過率が90%を超えているか
ファクタリング会社によっては、面談を通して利用者の人柄や事業の方向性などを見て判断してもらえます。審査の時間はかかるものの、審査時の対応が柔軟な場合、通過できる可能性を高められるでしょう。
前述したとおり、3社間ファクタリングは売掛金の回収見込みが高まるため、審査を通過しやすくなります。さらに、公式HPには過去の実績や通過率が記載されいることもあるので、ファクタリング会社を選ぶ際の判断基準にできるでしょう。
審査で断られにくいファクタリング会社3選
ここでは、審査で断られにくいファクタリング会社を3社ご紹介します。各社の概要や特徴も解説するので、申し込みの際は参考にしてみてください。
<審査で断られにくいファクタリング会社3選> |
QuQuMo(ククモ)
<QuQuMo(ククモ)のおすすめポイント>
- 審査はオンラインで完結
- 業界トップクラスの低額手数料
- 法人・個人を問わず取引可能
【概要】
項目 | 内容 |
---|---|
審査通過率 | – |
手数料 | 1%~ |
入金までの期間 | 申し込みから最短2時間 |
買取可能金額 | 上限なし |
契約方式 | 2社間ファクタリング |
買取対象 | 請求書 |
必要書類 | ・請求書 ・通帳 ・本人確認書類(運転免許証やパスポートなど) |
運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
公式サイト | https://ququmo.net/ |
QuQuMo(ククモ)ではオンライン上で審査を行い、最短30分で買い取り額・手数料の見積りを提示してもらえます。利用者の状況次第で電話によるヒアリングが行われますが、基本的に面談は不要です。
さらに、個人・法人を問わず対応してもらえるため、どのような企業規模でも速やかに資金調達できます。審査時の書類も少なく、慣れていない人でも大きな手間はかからないでしょう。
また、QuQuMoには買取可能金額の上限がありません。少額~高額の売掛金に対応しているため、他社で断られた金額でも買取に期待できます。
ビートレーディング
<ビートレーディングのおすすめポイント>
- 最大買取率は98%
- 月間契約数1,000件を超える、信頼できる実績
- 注文書のファクタリングも対応(受注時点でのファクタリング)
【概要】
項目 | 内容 |
---|---|
審査通過率 | – |
手数料 | ・2社間:4%~12% ・3社間:2%~9% ※上記は目安 |
入金までの期間 | 申し込みから最短2時間 |
買取可能金額 | 上限なし |
契約方式 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
買取対象 | ・契約書 ・発注書 ・請求書 ・介護報酬債権 ・診療報酬債権 |
必要書類 | ・通帳のコピー(表紙付2ヶ月分) ・売掛債権に係る書類(請求書や発注書など) ・身分証明書 |
運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
公式サイト | https://betrading.jp/ |
ビートレーディングは2社間と3社間のファクタリングの両方に対応しており、利用者の希望に沿ったサービスを受けられます。買取対象も幅広く、請求書はもちろん受注時点での注文書も対象です。買取可能金額の上限もないため、他社で拒否された売掛債権でも審査通過に期待できます。
また、最大買取率は98%なので、売掛債権によっては額面に近い金額を現金化できる可能性があります。法令遵守や社員教育も徹底されているため、担当者の対応力にも期待できるでしょう。
PMG(ピーエムジー)
<PMGのおすすめポイント>
- 企業規模や業界に応じたサービスを提供
- 24時間365日の対応
- 100万円以下のファクタリングも可能
【概要】
項目 | 内容 |
---|---|
審査通過率 | – |
手数料 | 2% |
入金までの期間 | 最短即日 |
買取可能金額 | 最大2億円 |
契約方式 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
買取対象 | ・請求書 ・売買契約書 ・発注書 ・支払明細書 |
必要書類 | ・請求書 ・直近の決算書(2期分) ・通帳のコピー ・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど) ・印鑑証明書 ・商業登記簿謄本 |
運営会社 | ピーエムジー株式会社 |
公式サイト | https://p-m-g.tokyo/ |
PMGは顧客ニーズへの対応力が高く、企業規模や業界に囚われないファクタリングサービスが提供されています。業歴や資金使途など、ファクタリング利用の背景も考慮した対応が実施されているため、利用者は現状の課題と将来性も含めたサポートを期待できます。
また、3社間ファクタリングに対応しているほか、請求書のみでの相談も可能です。審査時の柔軟な対応に期待できるため、信用度を示すことができれば通過する可能性があります。
問い合わせは24時間365日、オペレーターに直接相談できます。疑問・不安があれば気軽に相談してみましょう。
まとめ
ファクタリングによる資金調達を成功させるためには、自社が求める条件を実現できるファクタリング会社を見つけることが大切です。売却したい債権の選定、必要書類のチェックなど、事前準備の徹底も忘れてはいけません。
こうした対策をしておくことで審査に通る可能性が大きく高まり、資金調達をよりスムーズに行えることでしょう。
ネット完結型の「QuQuMo」は、スマートフォン1つで契約が可能です。手数料は業界最低水準の1%~、最短2時間での振込にも対応しています。ファクタリング会社選びでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。