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2023-01-26

売掛金を活用した3つの資金調達方法とは?それぞれのメリット・デメリットを解説

取引先から入金前の請求書や売掛金を活用して資金化する手法は、近年企業の資金調達として注目を集めている方法です。

主な3つの方法として、売掛金を譲渡することで資金を得る(ファクタリング)、売掛金を担保に入れて融資を受ける(売掛金担保融資)、売掛金を証券化して資金化する(売掛金証券化)方法があります。

今回の記事では、それぞれの売掛金を活用した資金調達方法の仕組みやメリット、デメリットを詳しく解説します。

資金調達方法に悩んでいる企業の方は。是非参考にしてください。

売掛金を活用した3つの資金調達方法を紹介

はじめに、売掛金を活用した3つの資金調達方法の特徴を紹介します。

ファクタリング

ファクタリングとは、売掛金をファクタリング会社に売却して資金を調達する方法です。

ファクタリングを利用すると、本来は期日まで現金化できない売掛金を現金として受け取ることができ、キャッシュフローの改善に役立てられます。

税金の支払い、決まった期日までに高額な支払いをしないといけないようなケースで、資金を用意できないといった場合でも利用できる点が特徴です。

ファクタリングでは、債務譲渡後の売掛先企業の未払いリスクはファクタリング会社が負担するため、未回収リスクを回避できるというメリットがあります。

万が一取引先が倒産してしまった場合でも、ファクタリング会社が回収の対応をしてくれることも大きな強みです。

早期に現金が必要になった企業にとっては、審査の通りやすいファクタリングをおすすめします。

売掛金担保融資

売掛金担保融資とは、将来的に現金化される売掛金自体を担保に入れて、金融機関から融資を受ける方法です。

該当の資金調達方法は、あくまでも金融機関からの融資となるため、返済の義務があります。

会計上は利息が発生する負債扱いになる、審査が厳しく融資を受けるまでの待ち時間が長い、という点を許容できる場合は、安い利息で受けられる売掛金担保融資がおすすめです。

売掛債権証券化

売掛債権証券化とは、自社で保有している売掛金を特定法人であるSPV(特別目的事業体)に譲渡することで資金を調達する方法です。

売掛債権は、バランスシート上では資産に分類されるため、証券化によって現金化することが可能です。

しかし、売掛金証券化については、少額の債権でこの方法を行うのは難しいことや、手続きの複雑さから利用頻度が高いとは言えない資金調達方法です。

ファクタリングを利用するメリットとデメリット

次に、資金調達の方法としてファクタリングを利用する場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

ファクタリングを利用するメリットは以下の通りです。

  • 借金を増やさずに済む
  • 迅速に売掛金を買い取ってもらえる
  • 返済リスクがない
  • 個人事業主が利用できる業者もある
  • 赤字事業でも利用できる場合がある

ファクタリングは、融資とは異なり借金を増やさずに資金調達ができ、さらに返済リスクがありません。

手元資金が乏しい企業の場合、最悪のケースでは黒字倒産に至るリスクがありますが、ファクタリングで迅速に売掛金を現金化して、手元の資金を潤沢にしておけば、新規ビジネスに対して積極的に資金を投じることができ、目先の支払いに困る心配もなくなります。

ファクタリング会社のなかには、個人事業主をターゲットにする業者もあります。

個人の場合は金融機関で融資を受けることが困難な場合もありますが、売掛金さえあれば迅速に資金調達ができるファクタリングは有効な資金調達の手段です。

デメリット

ファクタリングを利用する場合のデメリットは以下の通りです。

  • 手数料がかかる
  • 債権譲渡登記が必要な場合もある
  • 審査に落ちたら現金化できない

ファクタリングを利用する場合には必ず手数料が発生するため、手数料を加味すると現金化できる金額は常に売掛金の額面より少額になることを理解しておいてください。

ファクタリングを利用する場合の手数料の相場は、2社間ファクタリングで10%〜30%、3社間ファクタリングで1%〜9%と設定されています。

ファクタリング会社によっては、債権譲渡登記が必要な場合があります。

登記のためには数万円程度の費用が発生するほか、登記の状況は誰でも閲覧することができるため、取引先が債権の権利者を調べれば、権利者が移転したことを通じてファクタリング利用に気付く可能性があります。

取引先にファクタリング利用を知られたくない場合は、債権譲渡登記なしのファクタリング会社を利用することをおすすめします。

売掛金担保融資を利用するメリットとデメリット

資金調達の方法として売掛金担保融資を利用する場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

売掛金担保融資を利用するメリットは以下の通りです。

  • 資金を調達しやすい
  • 内部管理体制の設備
  • 金融機関との信頼関係の構築

スタートアップ企業や、不動産を所持していない自社の資産が乏しい企業であっても、自社が保有する在庫や売掛金を担保に融資を受けることができます。

事業者は、担保として提供する資産について少しでも高い評価を得られるように、内部管理体制を整備して売掛金を期日までに回収することで、資産管理を徹底する機会になります。

融資を受けた後も、金融機関に対して担保の状況を定期的に報告する義務を負うため、金融機関は事業者から定期的に報告を受けることにより、事業者の経営状況を把握でき、必要に応じて適切なアドバイスをもらえるようになります。

このようなやりとりを通じて、事業者は金融機関との信頼関係を築いていくことが可能になるのです。

デメリット

売掛金担保融資を利用する場合のデメリットは以下の通りです。

  • 過剰担保となるリスクがある
  • 倒産のリスクがある
  • 債権譲渡禁止特約の有無

事業者が保有する商品が担保となる場合、市場における商品価値の評価が金融機関によって異なるため、債権の保全に必要となる限度を超える担保(過剰担保)を要求されてしまう可能性があります。

売掛金担保融資は、担保力に乏しいスタートアップ企業にとって、利用価値の高い制度であると考えられる反面、返済が遅れて担保権を実行されると、最悪の場合倒産に追い込まれるリスクが生まれます

売掛金証券化を利用するメリットとデメリット

資金調達の方法として売掛金証券化を利用する場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

売掛金証券化を利用するメリットは以下の通りです。

  • 売掛金の早期現金化ができる
  • リスクが少ない

売掛金を証券化することで、ファクタリング同様に債権の支払い期日までに資金調達をすることができるため、急な支払いに差し迫られた場合に活用することができます。

売掛金証券化では、投資家への返済ができなくなってしまった場合でも、返済する義務があるのは元金だけで、利子の返済は不要と定められています。

売掛金証券化で失うリスクがあるのは売掛金だけであり、金融機関からの融資に比べてローリスクであるといえます。

デメリット

売掛金証券化を利用する場合のデメリットは以下の通りです。

  • 取引先からの信用を失う可能性がある
  • 法務局で登記を行う必要がある
  • 売掛金が証券化されるケースはほとんどない

売掛金証券化を利用する場合には、取引先に債権をSPVに譲渡する旨の承諾を得る必要があります。

取引先に対して振り込み口座の変更を求めなければいけないこともあり、資金繰りに困っていることを取引先に知られてしまうため、信用を失ってしまう恐れがあります。

売掛金証券化が実際に利用されるケースが稀な理由として、証券化したとしても投資家が集まる保証がない、売掛金の半分以下の額しか得られない場合がある、取引先からの承諾が得られない、ファクタリングの方が有用である。といった理由が挙げられます。

売掛金を活用した資金調達はファクタリングがおすすめ

先述で3つの資金調達方法を紹介しましたが、その中でも特に個人事業主や中小企業におすすめしたいのはファクタリングです。

その理由は、資金調達後のリスクの低さや、早期の資金調達を可能にすることです。

さらに企業評価への悪影響がなく経営状況の改善まで期待できるため、非常に利用価値が高い資金調達方法です。

ファクタリングをおすすめする3つの理由を詳しく以下に記載します。

弁済義務がない

ファクタリングはノンリコースでの契約が原則です。

この契約方法を選ぶことで、契約締結後は自社が起因となるトラブル以外での売掛金に関する責任を問われなくなります。

申し込み当日に現金化が可能

売掛金担保融資、売掛金証券化による売掛金を利用した資金調達方法と大きく異なる点は、即日での現金化が可能な資金調達方法であるということです。

審査では自社の経営状況よりも売掛先の信用力が重視されるため、経営状況に不安のある企業も利用しやすいというメリットもあります。

融資ではないため負債にならない

ファクタリングは売掛金を売買するものであり、借入のような負債に該当しません。

負債がないということは賃貸対照表にも影響しないため、会社の評価を下げることなく資金調達ができます。

ファクタリングは融資とは異なるため、銀行の審査に必要な信用情報や金融事故、借入履歴にマイナスの影響を与えることがありません。

まとめ

今回の記事では、資金調達が必要な場合に挙げられる、売掛金を活用した3つの資金調達方法を紹介しました。

先述でも記載した通り、リスクや現金化のスピード感を考慮したうえで、おすすめする資金調達方法はファクタリングですが、いくつかの注意点があることも事実です。

完全オンライン完結型の『QuQuMo』では、オンラインで全ての取引が完了するため、面倒な手続きもなく安心して利用ができます。

また、資金調達までにかかる時間が最短で2時間と非常にスピーディーです。

QuQuMoのファクタリングは、償還請求権のないノンリコース契約となっているため、万が一取引先が倒産しても利用者に請求が来ることは一切ありません。

QuQuMoのファクタリングについて気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。