2023-01-26
運転資金を調達する5つ方法とそれぞれのメリット・デメリットを解説
会社経営で直面する悩みとして、運転資金の調達方法が挙げられます。
運転資金の調達方法にはさまざまな種類がありますが、いずれも仕組みや制度が異なるため、どれを選ぶべきかわからないと悩んでいる方は多いはずです。
今回の記事では、代表的な運転資金の調達方法や、それぞれの調達方法のメリット・デメリットを詳しく解説します。
5つの運転資金調達方法の特徴
はじめに、代表的な運転資金の調達先や特徴をわかりやすく表で解説します。
資金調達先 |
特徴 |
日本政策金融公庫 | 日本政策金融公庫とは、政府が100%出資する金融機関で、創業融資や運転資金融資、災害復興やコロナ感染対策に関わる融資制度を用意しています。
法人以外にも、個人事業主や小規模事業者も相談しやすい金融機関で、条件を満たせば無担保、無保証人での融資を受けることができます。 |
制度融資 | 制度融資とは、各自治体、民間金融機関、信用保証協会が連携して提供する融資です。
小規模事業者や中小企業をサポートすることを目的とし、信用保証協会が信用保証をしてくれるうえに、自治体が信用保証料を一部補助してくれる特徴があります。 |
ビジネスローン | ビジネスローンとは、銀行以外にもカード会社や消費者金融が提供するものがあります。
銀行のビジネスローン同様に、申し込みから融資実行までの期間が短い点が特徴です。 |
補助金・助成金 | 補助金・助成金とは、国や自治体が取り扱っている、返済不要の資金調達方法です。
利用できる要件や、制度の特徴、公募の期間などを理解して申請する必要があります。 |
ファクタリング | ファクタリングとは、売掛金や売掛債権を利用する運転資金調達方法です。
売掛金を発行している取引先の信用状況がよければ、自社の信用状況が悪い場合でも利用することができ、資金調達が即日可能です。 |
下記にて、それぞれの資金調達方法におけるメリット・デメリットを詳しく記載します。
日本政策金融公庫を利用するメリット・デメリット
ここからは、5つの運転資金調達方法を利用した場合のメリット・デメリットを記載していきます。
メリット
日本政策金融公庫を利用するメリットは以下の3つが挙げられます。
- 金利が低い
- 無担保・無保証人で受けられる制度がある
- 長期間の借入が可能
日本政策金融公庫は、営利目的で運営する金融機関と比較すると、低金利での利用が可能です。
金融機関の金利は、5%〜15%で設定されるのが一般的です。しかし、日本政策金融公庫では、1%〜3%で金利を抑えることができます。
一般的な金融機関では、返済期間を10年未満に設定している場合が多いですが、日本政策金融公庫は、5年〜20年で期間を選択することが可能です。
デメリット
日本政策金融公庫を利用するデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 審査が慎重
- 多くの書類を提出する必要がある
- 担当者によってばらつきがある
日本政策金融公庫の審査期間は3週間〜1ヶ月となっているため、即日に現金が必要な企業には向いていません。
初めて融資を受ける場合は、信頼できる事業者か、返済能力はあるかを入念に調査されるために、必要書類も多くなります。
制度融資を利用するメリット・デメリット
制度融資を利用するうえでのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 保証料を補助してもらえる
- 審査のハードルが低い
- 中小企業支援
制度融資には、自治体によって利子補給制度という金利や信用保証料の一部を補助してくれる制度があります。
制度融資の趣旨が中小企業支援であることから、直接金融機関に融資を申し込むよりも、中小企業は融資を受けやすくなる点が大きなメリットです。
デメリット
制度融資を利用するデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 融資実行まで時間がかかる
- 融資金額に上限がある
- 連帯保証人が必要な場合がある
制度融資の上限金額は、おおよそ3,500万円と設定されているため、それ以上の融資を受けたい場合にはデメリットとなり得ます。
制度融資を利用する場合、代表者本人が保証人となることが原則ですが、自治体によっては第三者の連帯保証人が必要となる場合があります。
ビジネスローンを利用するメリット・デメリット
ビジネスローンを利用するうえでのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 無担保・無保証で融資を受けられる
- 素早く融資が受けられる
- 総量規制の適用対象外
ビジネスローンは、原則として無担保・無保証で融資を受けることができます。不動産を担保にするタイプや、売掛債権を担保にする業者もありますが、多くの金融機関では担保も保証人も求められません。
一般的な融資では、銀行は1ヶ月前後、信用金庫では1ヶ月〜3ヶ月前後かかる場合がありますが、ビジネスローンでは銀行でもおおむね3日〜5営業日、ノンバンクなら即日融資を受けられるケースもあります。
デメリット
ビジネスローンを利用するデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 金利が高い
- 借入限度額が低い
- 将来の銀行融資審査に影響がある
ビジネスローンの金利は1%〜14%が相場となっておりますが、メガバンクの融資であれば1%を切る金利で融資を受けられる場合があるため、比較すると金利は高く設定されております。
法人の場合、ビジネスローンで借入を行うと決算書に借入先を記載する必要があります。そのため、銀行や公庫から新たに借入を行う場合、借入履歴を確認され審査に影響を及ぼすことがあります。
補助金・助成金を利用するメリット・デメリット
補助金・助成金を利用するうえでのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 返済義務がない
- 繰り返し給付を受けられる権利がある
- 社会的信用の向上
補助金・助成金は金融機関からの借入金とは異なるため、金額に関わらず返済の義務がありません。
補助金・助成金の要件を満たす制度や環境を整え維持すれば、繰り返し給付を受ける権利があるため、キャリアアップ助成金やトライアル助成金は、対象者がいることで毎年申請可能です。
デメリット
補助金・助成金を利用するデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 受給までに時間がかかる
- 要件や期限が厳しい
- 密な事務処理が必要
補助金・助成金を利用した場合の受給までの流れは、申請・審査・事業の実施・事業の報告・受給、となりおおよそ1年以上かかるケースが多いです。たとえ審査が通っても、取り組み結果を正確に報告しなければ受給できないため、正確に報告できるような密な事務処理が必要になります。
ファクタリングを利用するメリット・デメリット
ファクタリングを利用するうえでのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 資金調達が最短即日
- 自社ではなく売掛債権が与信対象
- 倒産リスクが移転される
ファクタリング会社の中には、審査を最短2時間で完了できる会社があるため、他の資金調達方法と比較すると調達までのスピードが早くなるメリットがあります。
自社ではなく売掛債権が与信対象になるのもファクタリングのメリットです。ファクタリングで見られるのは売掛債権の財務内容となるため、自社の財務内容に自信がなくとも資金調達ができる可能性があります。
デメリット
ファクタリングを利用するデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 悪質な業者が存在する
- 取引先に通知される可能性がある
- 売掛金がないと利用できない
ファクタリングを利用する場合は取引先の承諾を得る必要があります。取引先にファクタリングの利用を知られたくない場合は、取引先への通知がない2社間ファクタリングを利用することをおすすめします。
ファクタリングは売掛金を早期に現金化する方法なので、売掛金のある企業や事業者しか利用できません。
運転資金の調達にはファクタリングがおすすめ
ここまで、5つの運転資金調達方法の詳細を解説してきましたが、運転資金の調達方法としてファクタリングをおすすめしたい理由は、主に以下の3つが挙げられます。
最短2時間での資金調達が可能
先述でも記載した通り、ファクタリングの最大のメリットは売掛金を即日に現金化できることです。
キャッシュフローが悪化して企業運営が苦しい時でも、売掛金のファクタリング利用により、運転資金を現金化して企業の運営・財務状況を立て直すことが可能になります。
返済の必要がない
ファクタリングは融資ではないため、返済の必要がありません。
一度の債権譲渡の取引によりやり取りは終了します。銀行や公庫から融資を受けた場合は、数年にわたって返済が発生し、利息の支払いまで必要になり、企業経営を圧迫することが多々ありますが、ファクタリングはそのような心配が不要です。
銀行融資に繋がるケースもある
ファクタリングを利用してまとめて売掛金を回収すると、バランスシートの売掛債権の項目がなくなり、キャッシュフローが改善され銀行による評価が上がります。結果的に将来銀行ローンを利用したい場合審査に通りやすくなり、企業運営が加速される可能性があります。
まとめ
事業を運営・拡大していくうえで、資金繰りに関する問題は避けては通れない道です。
是非今回の記事を参考にしていただき、運転資金に対する知識を深めてください。
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また、最短2時間で資金調達ができるため、早急に現金が必要だという方にはとてもおすすめです。
ファクタリングの利用を検討している方は、ぜひお気軽にお問合せください。