• HOME
  • コラム
  • 消費税の仕組みをわかりやすく説明!納税対象や計算方法について解説

2023-07-10

消費税の仕組みをわかりやすく説明!納税対象や計算方法について解説

消費税 仕組み わかりやすく

消費税は商品やサービスの消費に関わる税金で、市民生活に直結する課税制度です。あるいは、事業者が取引で扱った資金に対しても課税されるものになっています。

しかし、税率や計算の仕組みはとても複雑なものです。その原因は、販売の過程で複数の事業者が関わることと、一つの物品が消費されるにあたって二度三度の税が課されてしまうおそれがあることです。

そのため、税金の発生や納税についてよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、消費税の納税の仕組みについて分かりやすく説明します。誰が納税を担当しているのか、消費税の課税対象、計算方法について理解を深めていただけます。

消費税の仕組みとは

消費税 仕組み わかりやすく

買い物をするたびに、必ず目にする「消費税」。食料品から家電、サービスの利用まで、私たちの日常生活に深く関わる身近な税金です。

実は消費税には、「最終的に負担する人」と「国に納める人」が違うという、非常に重要な特徴があります

消費者がお店で商品を買い、その代金と一緒に支払っているこの税金が、どのように集められ、国に納められているのか。その基本的な構造と、なぜそのような仕組みになっているのかを、分かりやすく解説していきます。

そもそも消費税とは

消費税 仕組み わかりやすく
私たちの暮らしに欠かせない消費税ですが、簡単にいうと「お店で商品を買ったり、レストランで食事をしたり、美容院で髪を切ってもらったりする際、その代金と一緒に支払う税金」のことです。これは、商品やサービスの「消費」に対して広く公平に課される税金で、多くの国で導入されています。

日本では、原則として商品やサービスの価格の10%(食品など一部は8%)が消費税として加算されます。この税金は、国の社会保障費や公共サービスなどの財源として使われます。

つまり、私たちが支払った消費税が、医療や年金、道路の整備など、社会全体を支えるために役立っている、と考えると分かりやすいでしょう。

消費税を納税するのは事業者

消費税は、「負担する人」と「国に納める人」が異なっており、「間接税」に区分されます。消費税の納税を担当するのは、販売に関わる事業者です。

消費者が納税の義務を課せられると、日常的な買い物のすべてに掛かる税金をいちいち税務署に申告することになってしまいます。

一般消費者の買い物の頻度を考慮すれば、現実的な話ではありません。したがって、商品価格に上乗せされた消費税分を、小売業者などの事業者が集積して納める仕組みが採用されました

この方法によって、消費税を効率よく回収することが可能になっています。

消費と仕入れの違い

消費税では、消費と仕入れが区別されています。これは、消費者や事業者の負担を軽くし、同じ物に何度も税金がかからないようにするためです。

たとえば、事業者が商品を仕入れる(転売や製造のために買う)場合、それは「消費」ではないため消費税は課税されません。一方、消費者が商品を自分で使う目的で買うと、それは「消費」として課税されます。

正確にいえば、仕入れ時にも消費税はかかるが、事業者は後で控除できる(仕入税額控除)ため、実質的に課税されないのです。

この仕組みにより、原材料や卸売の段階では消費税がかからず、最終的な販売の時だけに消費税がかかるようになっています。つまり、同じ製品に何度も税がかかる「重複課税」を避けることができるのです。

消費税の課税対象

消費税 仕組み わかりやすく

消費税課税の対象になるのは、次の4つの取引です。

  • 国内の取引であること
  • 事業者が自社の事業として行う取引であること
  • 対価の発生する取引であること
  • 資産の譲渡、役務の提供、または貸付に係る取引であること

まとめると、日本国内の実益を発生させる取引に限定されているといえます。

これ以外に、消費税の対象にならない取引の部類が、非課税取引、免税、不課税の各取引に分けられています。ここからは、それぞれの違いを詳しく解説します。

消費税「非課税」の対象になるもの

消費税の非課税とは、本来は消費税の対象となる取引であっても、国の社会的配慮により課税しないようにしている仕組みのことです。ここでいう「社会的配慮」とは、政府の方針に基づき、国民の金銭的な負担を軽減するための措置を指します。

現在の日本では、医療費・出産費用・介護サービスなどの消費が、こうした配慮の対象となっており、消費税はかかりません。

この他、税の性格上課税対象にならないものと区分された取引があります。

  • 土地の譲渡、貸付
  • 有価証券の譲渡や支払手段の譲渡
  • 利子や保険料
  • 金券の譲渡
  • 住民票や戸籍の発行に関わる消費

税の性格上課税対象にならないという解釈は、本来国民に一定の負担を課すことで福祉の充実を図るという税金の仕組みにそぐわないため、税を徴収することが適切ではないと判断されたのだと考えておけばよいでしょう。

消費税「免除」の対象になるもの

消費税の免除のことを「免税」といいます。これは、特定の取引に対して消費税を課さないようにする制度で、たとえば以下のようなケースが対象になります。

  • 海外への輸出
  • 国際輸送(国境を越える運送)
  • 海外の事業者へのサービス提供

これは、消費税が「国内の消費」に対して課される税金であるという前提に基づいています。たとえば輸出の場合、商品を最終的に消費するのは日本国外の人(外国人)であるため、日本国内での課税対象にはならない、という考え方です。そのため観光客がお土産を日本で買うときに、免税されるのです。

消費税「不課税」の対象になるもの

消費税不課税とは、先の4つの取引に該当しないものに対して適用されます。具体的には、

以下のような消費です。

  • 海外で行った消費や飲食
  • 海外で使用した宿泊費
  • 寄付や贈与(返礼を得ない場合)
  • 出資

このような取引は「不課税取引」と呼ばれ、消費税のほか他の税金についても課税の対象とならない場合があります。

不課税取引と認められるのは、その取引によって金銭や物品のやり取りがあっても、それが当事者にとって利益にならず、対価を得ることを目的としていない場合です。つまり、儲ける意図のない取引であることが条件となります。

また、海外での飲食や宿泊にかかる費用についても、日本国内での取引に当たらないため、消費税の不課税対象とされています

消費税の計算方法

消費税 仕組み わかりやすく

事業者が取引に係る消費税を納める場合、会計処理が必要です。この場合、消費税の納付税額は以下の計算式で求められます。

(課税期間中の課税売上高×0.078)-(課税仕入高×7.8/110)=納付税額

軽減税率が適用される場合は、課税仕入高×0.064に対して軽減税率対象取引の6.4/100を差し引いた額が納税額です。

軽減税率とは

軽減税率とは、2019年10月1日に消費税が10%に引き上げられたときに導入された対策です。税額を計算する場合、売上別の税率の処理が煩雑になる業者の救済のために考案されました。

一部の取引に係る売上高に対して、従来通りの8%の税率を維持するとしたものになります。

対象となるのは以下の取引です。

  • 酒類や外食に関わる出費
  • 定期購買契約が結ばれ週2回以上発行されている新聞

軽減税率の採用には、消費税が10%に引き上げられた折、事業者や一般消費者の負担をある程度和らげる目的で設置された経緯もあります。

2023年現在の税法では、軽減税率の施行期限が明記されていません。したがって、期限について制定されるまでは上記の取引の消費税は8%が維持されると考えられます

ファクタリングは非課税取引

消費税 仕組み わかりやすく

手形を支払い期日以前に売却して現金を得る「ファクタリング」は、非課税取引であり、消費税の対象にはなりません。

中小企業にとって、早急に現金を得られるメリットのあるファクタリングですが、手形の売買が消費税の対象になるのなら着手できないのでは、と迷っている方も多いかもしれません。

基本的に非課税対象のファクタリング取引ですが、債権譲渡登記が必要な取引の場合には課税対象となるため注意が必要です。債権譲渡登記とは、法人が債権を譲渡することを公示する目的で、取引を帳簿に記録する事務手続きをいいます。

ファクタリングを行う場合、手形の二重譲渡や売買を法的に記録する目的で締結されることもあります。

全ての取引に該当するわけではありませんが、売却目的の債権が登記の対象になるかどうかは予め確認しておきましょう。

消費税の会計処理

消費税 仕組み わかりやすく

事業者が納める消費税の会計処理には、税込経理方式と税抜経理方式の2種類があります。いずれの方法を採っても納税額は変わらないので、企業が任意に選択することが可能です。

税込経理方式とは、売上金に掛けられる消費税を決算期末に一括して計上するものです。

税抜経理方式では、一度の売上高ごとに本体価格と消費税額を分離して処理するという点が異なっています。

税抜経理方式だと計算処理は複雑になりますが、取引の度に純利益の推移を把握しやすいことがメリットです。

一方で、税込経理方式の方が処理が簡単な分、一度に決済するために異なる税率の計算が正確に行われているか確認しにくく、監査が煩雑になることがデメリットです。

まとめ

消費税の仕組みは、仕入れと消費を分けて考えることにポイントがあります。事業者が売買目的で行う取引を課税の対象にしないことで、税が重複することを防いでいます。

非課税や免税になる取引も存在しているので、事業者によっては負担軽減に繋げられます。節税のためにも、取引の方式を見直すことは重要です。

中でも、手形の売買に関わるファクタリングは非課税対象になるので、中小企業の資金繰りに回しやすいメリットがあります。

とはいえ、ファクタリング業者によっては手数料が高く実利益に直結しないこともあるでしょう。

オンライン型ファクタリング提供会社のQuQuMoでは、ファクタリング依頼に関わる書類が2種類だけなので手続きが簡単で、手数料も1%からと業界トップ水準のコストパフォーマンスを実現しています。消費税をはじめとした税金の節約を実現しつつ、急な資金繰りに役立つ方法を知りたいという方は、ぜひお気軽にご利用ください。

新規登録はこちら!

  • 【監修者】鈴木 孝明(すずき たかあき)

  • 税理士 [登録番号:142076]/すずき会計事務所 代表

    20代で税理士試験に合格後、国内の税理士事務所に勤務。その後、独立し「すずき会計事務所」を開業。
    中小企業・個人事業主様を中心に、税務・会計支援を行っており、ファクタリングを含む資金繰り支援に関する実務経験も豊富。

  • すずき会計事務所のプロフィール