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2024-07-31

ファクタリングを返済方法とは?返済できなくならないよう抑えたいポイント解説

ファクタリングは会社の売掛金などの売掛債権をファクタリング会社へ買い取ってもらうサービスとして注目を集めています。
融資が難しい場合もファクタリングならば売掛金が発生すればすぐ現金化でき入金できることというメリットがあります。
この便利なファクタリングを利用する際、利用してみたものは良いもののどのように返済していけば良いのかわからないという方のために、今回はファクタリングの返済方法ついてご紹介していきたいと思います。

■ファクタリングと融資はどのような違いがあるのか?

そもそもファクタリングと融資は同じようなものだと考えられているかもしれませんが、それぞれは資金調達方法が異なっています。
融資とは銀行などの金融機関がお金を貸し出すことで資金調達できる一方で、ファクタリングの場合は、ファクタリング会社が債券を買い取ることで資金調達していく方法です。
融資では貸し出す企業の業績、企業規模などによって審査が行われ、貸し出される金額が決定するので非常に企業によっては大きな額を貸し出してもらうことができます。
一方でファクタリングは売掛債権額が上限になることから、売掛債権額を超える資金を手にすることはできません。
ファクタリングの場合は売掛金を含む売掛債権でしか返済することができないものであり、ファクタリングはいわゆる売掛債権の売買にあたるものであり、融資のように貸し出してもらったお金を返すという返済とはニュアンスが多少異なります。

■ファクタリングが返済できないとどうなってしまう?

資金繰り

ファクタリングはうまく活用すれば、資金繰りの改善につながり黒字倒産を防ぐことができるものなのですが、返済できなかった場合どうなってしまうか気になる方も少なくないでしょう。
売掛金が売掛先である会社から入金がなかった場合に返済できなくなるといったことは発生するでしょう。
こういった場合はどうしたら良いのでしょうか。
ただ安心してください。
ファクタリングは基本的に、売掛金をファクタリング会社に早期に買取してもらうようなシステムになっています。
売掛金をファクタリング会社に売却することから、ファクタリングはファクタリング会社がサービスを活用した会社に、金銭の返還を求めることができるといった償還請求権がありません。
償還請求権がない場合は特に会社が倒産してしまった場合でも、ファクタリング会社へ返済する義務が発生しないので特に返済できないと何か困るようなことはないのです。
しかし、通常ならば返済できなかったことで罪に問われるようなケースはありませんが、売掛金をファクタリング会社へ支払うことなく会社でそのまま使い込むといったようなことがあると、詐欺罪や横領などの罪で訴えられてしまうことがあります。
そのため、たとえばなんらかの負債を抱えている場合でも、売掛金をファクタリング会社ではないその他の業者への返済に充てるなどといったように、ファクタリング会社に向けた支払い以外の目的で使うことがないように気を付けましょう。

■ファクタリングの返済は延長ができない

不渡り手形

ファクタリングが返済できない状況に陥った場合、返済の期間を延長することができるかどうかというと、延長は基本的に行うことはできません。
そもそもが、ファクタリングを利用するこということは、ファクタリングを利用し始めてから、売掛金は自社ではなくファクタリング会社へ所有権が移って強います。
つまり、売掛金を売掛先から回収したらそのまますぐにファクタリングへ支払う必要性があるのです。
しかし、万が一売掛先から売掛金が回収できないといったこともあるでしょう。
こういった場合は、ファクタリング会社にあらかじめ相談をしておくことで返済期日を延長することができる可能性もあります。
返済期間のついての延長はそれぞれのファクタリング会社によって考え方や決まりが異なっていますので、実際にファクタリングを契約する際に売掛金が未回収になった場合には返済期間を延長することができるのかどうかなど聞いておくと安心です。
ファクタリング会社によっては、こういったケースで返済期間の延長が認められている会社もあるのですが、中には返済を延長することで高額な遅延利息を請求してくるようなケースがあります。
そのため、利息が発生するのか否か、利息が発生した場合にどのくらいの利息になるのかなどもしっかりと確認しておく必要がありますし、返済期間の延長がケースによって認められるからといって安心して契約してしまうと思わぬ落とし穴にはまることがあるので気を付けましょう。
基本的には、ファクタリング返済期間に延長はないものとして考えておくのが正しい考え方です。

■分割払いもできない?

分割払いというと、貸金業者登録している会社しか扱うことができないものです。
そのため、ファクタリングの場合は貸金業者ではないので、返済を分割払いすることはできず、一括での支払いで行うものと決められています。
分割払いできるというファクタリング会社も一部あるのですが、こちらでも高額な利息を乗せる可能性も高く、一括払いする必要があることを心にとめておきましょう。

■万が一ファクタリングが返済できなかった場合の対応

ファクタリングが返済できなかった場合に行う対応としては、キャッシュフローを見直すこと、そしてビジネスローンを利用するといった考え方があります。
自社のキャッシュフローを見直して、無駄な資金の使い方をしていないか、そして無駄があった場合は無駄な出費を会社一丸になって改善するなどといったことが可能になります。
また、このほかに銀行などの金融機関が提供しているビジネスローンを活用するのも一つです。
ビジネスローンはつまり融資にあたりますから分割払いすることができます。
そのため、ファクタリングの返済をあらかじめ済ませてからビジネスローンを分割払いで地道に返済していくと大変便利です。
ビジネスローンには審査が必要になりますから、ファクタリングの返済が難しいと感じ始めたらすぐにでもビジネスローンを検討して審査していくようにするとスムーズに対応できます。

■ファクタリングの返済方法について

ファクタリングの返済方法には2種類の方法があります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つです。

・2社間ファクタリングとは

社間ファクタリングは、利用する会社とファクタリング会社の2社のみで契約していく方法になります。
会社に売掛先から売掛金が入金されたらすぐにファクタリング会社へ一括で支払いをするというものになります。
2社間ファクタリングの場合、現金化するスピードが最短で即日から2日と非常に速いのが特徴であり、いち早く資金調達したいという場合、そして売掛先はファクタリングの事実を知らされることはないので、ファクタリング利用を売掛先には知られたくないケースでおすすめの方法です。
ただし、売掛先から売掛金を回収することができないといった可能性があるため、審査は甘めではあるものの手数料が3社間ファクタリングに比べて高いのが特徴です。
次に2社間ファクタリングの流れについて簡単に説明していきましょう。
1.ファクタリング会社へファクタリングの申し込みを実施する
2.必要な書類を提出して、ファクタリング会社から審査を受ける
3.ファクタリング会社とファクタリング契約を締結する
4.ファクタリング会社が指定口座へ手数料を引いた買取額が振り込まれる
5.売掛先から回収した売掛金をファクタリング会社へ支払う
といった流れで進んでいきます。

・3社間ファクタリングとは

一方の3社間ファクタリングは、利用する会社とファクタリング会社のほかに、売掛先も含めた3社で契約していく方法になります。
この3社間ファクタリングでは、売掛先が売掛金の支払期日にファクタリング利用会社へ支払う形ではなく、直接お金をファクタリング会社へ支払う形式で行われています。
3社間ファクタリングは3つの会社がそれぞれ合意しなければならないことからどうしても現金化できるまでに時間がかかってしまいます。
ただし、2社間と比べると手数料が低くなることがほとんどです。
また、3社間ファクタリングでの方式を採っているのは大手のファクタリング会社が多いため、大手のファクタリング会社のサービスを利用したいという場合は、3社間ファクタリングで契約することになるでしょう。
一方で、中小規模のファクタリングは2社間ファクタリングでの契約が多くなっています。
ではここで、3社間ファクタリングの流れを簡単にご紹介しましょう。
1.ファクタリング会社へ3社間ファクタリングの契約を申し込みする
2.売掛先へファクタリング利用することを通知して承諾を得ておく
3.ファクタリング会社へ売掛先の売掛金を債権譲渡する
4.ファクタリング会社より手数料分を引いた買取額が口座へ入金される
5.売掛金支払期日に売掛先よりファクタリング会社へ支払いされる
といった流れになっています。
つまり、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングとの違いは、売掛先の売掛金がファクタリング利用会社へ支払われるのか、ファクタリング会社へ支払われるのかという違いがあります。

■2社間ファクタリングを利用するメリット・どういった企業に向いているか

2社間ファクタリングは、債権譲渡をわざわざ売掛先に通知されないことから、売掛先に知られることなくファクタリングが利用できるのがメリットの一つです。
売掛先に知られることで会社の信用を失ってしまう可能性があるので、信用を失わないようにするためには2社間を利用されると良いでしょう。
また、資金調達のスピードが速いことも挙げられます。
3社間だと売掛先に事前に事情を話し承諾を得ておく必要があるので、その分時間がかかってしまいまいます。
2社間ではこういった時間が省かれるため、早く現金化することができるのです。
2社間ファクタリングの場合は、先ほどご紹介した償還請求権がありません。
売掛先から売掛金が未回収の場合でもファクタリング会社へ返済する必要がない権利です。
つまり、2社間ファクタリングは売掛先にファクタリングを利用していることを絶対に知られたくない時や、すぐにでも資金調達したい場合、売掛先にファクタリングを利用するという合意を受けるのが困難な場合などに利用が望ましい方式です。
3社間ファクタリングだと、どうしても売掛先にファクタリングを利用することについて納得と合意が必要になりますが、なかなか渋られて合意を得ることができないケースもあります。
こういった場合は2社間ファクタリングを利用されると安心です。

■3社間ファクタリングを利用するメリット・どういった企業に向いているか

3社間ファクタリングは、自社の取引先である売掛先とファクタリング会社が直接やりとりをすることから以下のようなメリットがあります。
まず、信用に関する調査はこの3社間ファクタリングの場合、売掛先が対象になります。
そのため、利用する会社が調査されるようなことがありません。
そのため、審査は2社間ファクタリングと比べると通りやすいといったメリットがあります。
また売掛金未回収となるリスクが低くなることから、3社間ファクタリングの手数料は低めに設定されているので、手数料を抑えたい時に便利です。
こちらの既述の通りですが、3社間ファクタリングは大手のファクタリング会社が採用していることがほとんどです。
3社間ファクタリングの場合、手数料が低いこと、そして売掛先への債権譲渡通知が必要になることや事前の承諾が必要になるため、悪徳な業者などからは敬遠されやすい契約方式になります。
基本的に大手金融機関やメガバンクの関連企業などのような信頼できる大手企業が採用している契約方式になるため、安全かつ安心できるサービスを利用したいという方には、こちらの3社間ファクタリングを利用されるのがおすすめと言えるでしょう。

■まとめ

いかがだったでしょうか。
ファクタリングは、返済方法が2種類あり、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。
いずれの場合も売掛金が入金された日に一括で返済する仕組みとなっており、融資などのように分割払いはできません。
2社間ファクタリングは売掛金を回収すれば、ファクタリング会社へ返済を行い、3社間ファクタリングは直接売掛先から売掛金がファクタリング会社へ支払われる形になります。
返済ができなくなってしまった場合は、キャッシュフローを見直したりなどして対処し正しくファクタリングを利用していきましょう。
融資に比べてすぐ現金化できることから活用の仕方によっては大変便利な金融サービスになります。
ぜひ皆さんも正しい利用方法で、賢く資金繰りされてみてはいかがですか。