日本では、お得意様との間で売掛金による取引がよく見られます。
売掛金取引は、その都度請求書を発行したり現金をやり取りしたりする必要がないので便利ですが、一方で現金が入金されるまでにギャップが生じるため、現金が必要な時に手元に現金が用意できないということがあるでしょう。
このような問題を解決する方法の一つがファクタリングであり、福岡にもファクタリングに携わる業者がたくさんあります。
ここでは、ファクタリングの仕組みや福岡でファクタリング業者を選ぶ方法、そして福岡エリアでおすすめのファクタリング業者をご紹介します。
ファクタリングを検討されている経営者や個人事業主の方は参考にしてください。

■ファクタリングの概要

ファクタリングという言葉を初めて耳にする、あるいは聞いたことがあっても詳しい内容は知らないという方も多いでしょう。
近年新しい資金調達の方法として注目されているファクタリングとはどのようなものなのでしょうか。

・ファクタリングとは

ファクタリングは、売掛金などの債権をファクタリング業者に売却して現金化する資金調達方法です。
通常、売掛金が入金されるのは取引から1・2ヶ月後、場合によってはそれ以上の期間を要することがあります。
しかし、経営状況によってはその前に現金が必要となるケースもあるため、資金調達のために債権を売却して手数料を引いた差分について入金を受けるのです。

・ファクタリングの仕組み

ファクタリングには「二社間ファクタリング」と「三社間ファクタリング」の2つの仕組みがあります。
二社間ファクタリングは売掛債権を売って現金を調達したい人（利用者）と債権を購入するファクタリング業者の間の契約によって成立する取引です。
利用者によって持ち込まれた債権は業者によって査定が行われ、買取金額と手数料が提示されます。
提示された条件に納得すれば契約成立で利用者には手数料の差し引いた金額の現金が入金され、手数料は業者の収入となります。
ファクタリングが行われた事実は当事者だけが知るもので、取引先にも連絡は行きません。
一方、三社間ファクタリングは利用者とファクタリング業者、そして取引先の3社間の契約による取引となります。
基本的な手続きは二社間ファクタリングと同様ですが、契約の成立には取引先の商品が必要です。
当然ながらファクタリングの事実が取引先に知られてしまうため、場合によっては関係が悪化してしまう可能性もあります。

・ファクタリングのメリット

ファクタリングを利用することによって得られるメリットには次のようなものがあります。

1.キャッシュフローの改善

ファクタリングにはいくつかのメリットがありますが、やはり一番大きいのは必要な時に素早い資金調達が可能になることです。
売掛金の支払期限よりも早いタイミングで現金化できるのでキャッシュフローを改善することができます。

2.回収不能リスクを負わない

ファクタリングは債権が回収できなくなるリスクを負わなくて済むというメリットもあります。
債権は何も問題がなければ将来確実に現金化することができますが、万が一取引先の経営状態が悪化して倒産してしまうと回収することができなくなってしまいます。
しかし、事前にファクタリング業者に売却しておけば、その後取引先が倒産してもすでに現金は受け取っているので自社に影響が及ぶことはありません。

3.信用情報に傷が付かない

金融機関から融資を受けると、その情報は信用情報機関に登録されます。
融資を受けた金額が大きくなれば与信枠がなくなり、これ以上借りることが難しくなってしまいます。
しかし、ファクタリングは借金ではなく返済する必要もないため、利用しても信用情報に傷が付きません。
与信枠にも余裕があるので、金融機関から追加融資を受けることも可能です。

4.赤字でも借りられる

金融機関から融資を受ける際は審査が行われますが、業績不振で赤字があれば資金を調達することは難しくなります。
一方、ファクタリングはいくら赤字を計上していても、手元に債権があれば資金を調達することができます。
ファクタリングを利用する際も審査がありますが、これは取引先の返済能力に対する審査であり、自社の経営状態は問われません。

・ファクタリングのデメリット

ファクタリングにはデメリットもあります。
具体的には次のようなものです。

1.手数料が発生する

ファクタリングを利用した場合、債券の額面全額を受け取れるわけではありません。
たとえば、100万円の債権を手数料10%で売却すれば業者に10万円を支払うことになるので、受け取ることのできる金額は90万円となります。
一般的な融資と比べると手数料は高く設定されていることが多いので、目標金額を調達できないこともあります。

2.調達できる金額には上限がある

ファクタリングで調達することのできる金額は売却する債権の金額が上限となります。
それ以上の資金調達が必要であれば、金融機関からの融資など別の資金調達法を合わせて検討する必要があります。

■福岡でファクタリング業者を選ぶ時のポイント

福岡にも多数のファクタリング業者があり、どの業者を選んだら良いのかわからないという方も多いと思います。
そこで、福岡でファクタリング業者を選ぶ時のポイントをご紹介します。
ポイントを押さえた業者選びを行うことで、この業者と契約したのは失敗だったと後悔することがなくなるでしょう。

・手数料が安いこと

ファクタリングの手数料は、出資法や利息制限法の対象ではないので、金融機関から融資を受ける際の金利と比べると高く設定されていることがほとんどです。
返済日が目の前に迫っている場合、少々手数料が高くても利用してしまいがちですが、それでは調達できる金額が大きく減ってしまいます。
ファクタリングを利用する際は、必ず手数料を確認して、なるべく手数料の安い業者を選ぶようにしましょう。

・オンライン上で手続きが可能であること

ファクタリングの手続きがオンライン上で完結できるかどうかも確認しましょう。
対面や郵送での手続きが必要だと時間がかかってしまいますし、交通費なども必要になるからです。
また、オンラインで手続きが完結できれば、福岡に会社のない業者を利用することもできるので、選択の幅が広がります。

・スピード融資に対応していること

ファクタリングの利用者の中にはすぐにでも現金が必要な方も多いでしょう。
明日までに現金が必要なのに、審査や入金スピードが遅くて間に合わないのでは意味がありません。
すぐに資金調達が必要ならば即日審査や即日融資に対応している業者を選びましょう。

・福岡に会社があること

初めてファクタリングを利用する時は何かと不安に思うこともあるはずです。
そのような時に福岡にあるファクタリング業者を選べば対面で説明を受けることができるので安心です。

■福岡でおすすめのファクタリング業者10選

福岡でファクタリング業者を探しているけれど、どの業者を選んだら良いのかわからないとお悩みの経営者も多いでしょう。
ファクタリングが初めてで、いろいろと不安なことがあるといった場合には、福岡に本社あるいは支社がある業者を選ぶと、直接相談して問題をスピーディーに解決することができます。
ここでは、福岡エリアでおすすめのファクタリングを10社ご紹介します。
それぞれの業者でサービスの特徴が異なるので、条件に合う業者を選ぶようにしましょう。

・QuQuMo

法人はもちろん、個人事業主も利用することができるオンライン完結型のファクタリング業者です。
スマホやPCから通帳と請求書をオンライン申請するだけで簡単に申し込むことができます。
最短2時間のスピード融資が可能なので、急にお金が必要になった時などに便利に利用することができるでしょう。
二社間ファクタリングなので取引先に情報が漏れてしまう心配がありませんし、債権譲渡登記も必要ありません。
買取金額の上限・下限は設定されておらず、相談次第で柔軟に対応してもらえるのも嬉しいポイントです。

・ビートレーディング福岡

取引件数5.8万件、累計買取額1,300億円（2024年3月時点）と豊富な取引実績を持つファクタリング業者です。
すべての手続きがオンラインで完結、必要な資料は請求書と通帳の2点のみ、という手軽さで最短2時間のスピード融資が可能になっています。
二社間だけでなく三社間のファクタリングも選択することができ、医療・介護報酬債権の買取にも対応するなど幅広いサービスを展開しているのもビートレーディング福岡の大きな特徴です。
審査通過率が98%と高水準なので、ほかのファクタリング業者で断られてしまった方も対応してもらえるでしょう。

・ジャパンマネジメント

福岡市に拠点を置くジャパンマネジメントは幅広い債権の買取に対応したファクタリング業者です。
一般的な売掛債権はもちろんのこと、診療報酬債権や介護報酬債権の買取にも対応しています。
これらの債権は通常のプロセスでは現金化まで時間がかかるので、資金調達を急ぐ必要がある時には便利に利用できます。
国が請求先となるため通常のファクタリングよりも低い手数料で利用できるのもおすすめのポイントです。

・アクセルファクター

関東財務局長及び関東経済産業局長から経営革新等支援機関の認定を受けたファクタリング会社で、日本マーケティング・リサーチ機構による調査では「安心して利用できるファクタリングサービス」で1位を獲得しています。
福岡エリアに支社はありませんが、オンラインで手続きが完了するので福岡からも来店不要で利用することができます。
即日入金が可能で審査通過率も93%と非常に高いことから、初めてでも安心して利用できるファクタリング業者としておすすめです。

・ベストファクター

ベストファクターは、二社間ファクタリングを専門に扱う業者です。
情報が漏洩する心配がないので、今後も取引先と良い関係を維持したいと考えている企業にはおすすめです。
三社間取引と違って交渉もスピーディーなので、最短翌日での融資にも対応しています。
柔軟な審査にも定評のある業者で審査通過率は92.5%、金融機関で融資を断られてしまった場合でもベストファクターからなら融資を受けられる可能性があるでしょう。
不安な場合は電話による簡単スピード診断を利用してみることをおすすめします。
売掛債権の情報を伝えれば最短5分で融資の可否や正確な買取金額を教えてもらえます。

・富士桜フィナンシャル

富士桜フィナンシャルは福岡市中央区に本社を置くファクタリング業者です。
完全非対面のオンライン完結型ファクタリングにより、最短即日での融資に対応しています。
手数料が2～9.8%と安いのも大きな特徴です。
ファクタリングの場合は、一般的に買取金額が少ないほど手数料が高くなる傾向にありますが、富士桜フィナンシャルの手数料の上限は9.8%と他社と比べて非常に安いので、少額の債権でも手取りの現金が多くなります。
相談窓口も電話だけでなくネットやLINEと豊富なので、気軽に相談できるのも業者選びの重要なポイントです。

・トラストゲートウェイ

トラストゲートウェイも福岡に本社を置くファクタリング業者です。
クラウド契約の採用により、スマホやPCからオンラインですべての手続きを完結することができるため、最短即日で融資が受けられます。
トラストゲートウェイの特徴の一つは手数料が明示されていることです。
ファクタリング業者では「手数料2%～」と最低手数料のみを表示するところが多いですが、トラストゲートウェイでは買取金額が100万円の時の手数料は10%、1,000万円の時は5%（いずれも二社間ファクタリングの場合）と明示しているので安心して契約することができます。
また、中小企業の利用が多いのも大きな特徴です。
審査通過率94.5%と高く、最低10万円からの買取が可能ということもあり、大手では断られてしまってもトラストゲートウェイなら資金を調達できる可能性が高いことがその理由です。

・ファクタリングZERO

ファクタリングZEROは本社のある福岡市を中心に西日本エリアで事業を展開しているファクタリング業者です。
法人だけでなく個人事業主も利用可能で利用額も20万～5,000万円と幅広く、手数料も1.5～10%と低めに設定されています。
審査通過率も96%と高く、最短即日で融資を受けられるなど、使い勝手に優れた業者と言えるでしょう。
全業種のファクタリングに対応しているのも大きな特徴です。
一般的な小売業だけでなく、運送業や建設業、製造業、人材派遣業さらには介護事業でもファクタリングを利用して資金を調達することが可能です。

・西日本ファクター

福岡市に本社を置く西日本ファクターはクラウド契約によりスピーディーな融資が可能なファクタリング業者です。
請求書などの必要書類をスマートフォンで撮影して送付することで完全非対面で手続きを完結することができます。
契約が成立すれば最高1,000万円まで即日で融資を受けられます。
西日本ファクターでは他社からの乗り換えも歓迎しています。
乗り換え時は手数料の優遇サービスを受けられるケースもあるので、現在利用しているファクタリング業者の手数料が高いと感じた時はぜひ相談してみましょう。
より多くの資金を調達することができるかもしれません。

・PMG福岡

PMG福岡は東京に本社があるPMGグループの福岡支店です。
2024年2月時点でグループ全体の成約総数が41,377件、買取総額は1,537億円を誇り、東京商工リサーチの調査では独立系ファクタリング業者としてナンバーワンの売上を記録しています。
買取金額の上限は設定されていないので、数億円といった高額な契約も可能です。
不安な点があるとすれば手数料が公開されていない点ですが、公式ホームページにおいて「業界平均の手数料（2社間で7～20%、3社間で7%）を超える契約は行っていない」という表記が見られるので、安心して利用することができるでしょう。

■まとめ

ファクタリングは最短即日で資金を調達することができるとても便利なサービスです。
また、ファクタリングを利用することで債権が回収不能となるリスクを避けることもできます。
手数料は少々高めに設定されていますが利用しても信用状には傷が付きませんし、赤字でも借りられるメリットを考えれば資金調達の有力な手段の一つだと言えます。
福岡でファクタリングの利用を検討されているなら、この記事を参考に信頼できる業者を探してみてはいかがでしょうか。