2023-02-27
売掛金回転期間が長期化しないための3つのポイントを詳しく解説!
売掛金回転期間の長期化は、多くの企業が悩む問題です。
売掛金回転期間が長期化してしまうと、最悪のケースでは黒字経営なのに企業が倒産してしまう、ということも考えられるのです。
では、売掛金回転期間を長期化させないためには、一体どうしたら良いのでしょうか。
また、売掛金回転期間が長期化してしまう原因はどのようなものが考えられるのでしょうか。
今回の記事では、売掛金回転期間でお悩みの方向けに、売掛金回転期間の計算方法や、長期化しないためのポイントなどを詳しく解説します。
売掛金回転期間とは
はじめに、売掛金回転期間とはどのような言葉でどのような意味を持つのかについて紹介します。
そもそも売掛金とは何か
売掛金とは、商品を販売したり、サービスを提供したりした際、その場でお金の支払いをするのではなく、日にちを決めて後日まとめて支払う『掛け取引』にて扱う言葉です。
掛け取引とはお互いの信用で成り立つ取引となっており、複数に渡って取引を行なう場合に、お金のやり取りが1度で済むため、労力と時間の短縮につながります。
売掛金とは、掛け取引において発生した未回収のお金のことを指しています。
つまり、売掛金とは掛け取引において発生したお金がもらえる権利のことになります。
そして、売掛金を請求することのできる権利を売掛債権とも呼びます。
売掛金回転期間の意味
掛け取引において未回収のお金のことを売掛金と呼びますが、売掛金回転期間とは、売掛金の回収する速さを測るための期間であり、日数や月数で表すことができます。
言い換えると、売掛金が現金化されるまでの期間が売掛金回転期間となります。
売掛金回転期間の計算方法
売上高に対して売掛金の割合がどれくらいなのかを知ることができれば、企業が保有している未回収のお金が何ヶ月分の売上に相当するのかを調べることができます。
つまり、それによって売掛金の回収にどれくらいの時間がかかっているのかを数値で表すことが可能となります。
売掛金回転期間とはその数値を指しており、一般的には売掛金回転期間が短ければ短いほど優良な企業だと言われています。
売掛金回転期間の計算式は以下の通りです。
- 売掛金回転期間=期末売掛金/平均月商(年間売上高÷12)
売掛金回転期間は一般的に月で表します。
例えば、年間の売上高が6,000万円、期末売掛金が1,000万円だったとします。
その場合の売掛金回転率の計算式は以下の通りになります。
- 1,000万円/6000万円÷12=2
上記の計算式によると、この場合の売掛金回転期間は2ヶ月ということがわかります。
売掛金回転期間からわかること
次に、売掛金回転期間からわかることについて解説します。
売掛金回転期間とは何かについて知っていても、どのように活かすかがわからなければ意味がありません。
以下では、売掛金回転期間からどのようなことが読み取れるのかについて詳しく解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
同業他社と自社との比較ができる
一般的には1〜2ヶ月が適正だといわれている売掛金回転期間ですが、同業他社と比較をすることで、自社の立ち位置を確かめることが可能です。
たとえば自社の売掛金回転期間が3〜4ヶ月だとして、一般的には長めであったとしても、周りの同業他社が軒並み6ヶ月を超えているような場合は、実は自社の売掛金回転期間は短い方だったということがわかります。
平均値を知り、比較することも大切ですが、同業他社との比較をすることで自社の立ち位置がわかるため、便利です。
自社の過去の実績との比較ができる
長期間に渡って売掛金回転期間を調べておくことで、過去の実績と比較して自社の状況がどのような状況なのかを確かめることが可能です。
売掛金回転期間が短期間だけ短くても、長期的なスパンで良い状態が維持できていなければ意味がありません。
数年分のデータを集計し比較することで、良い点や改善点を洗い出すことが可能です。
また、業種によって繁忙期や閑散期が変わるため、季節ごとの平均値などを知っておくことも重要です。
資金繰りの状況が把握できる
算出した売掛金回転期間をさまざまな数値と比較することで、自社の資金繰りがうまくいっているのか、いないのかの状況を把握することが可能です。
売掛金回転期間が短ければ資金繰りは安定しているといって良いため、同業他社の数値と比較し、それよりも短い期間であれば問題はないでしょう。
逆に、同業他社や前年度などの数値と比べて売掛金回転期間が長くなってしまっている場合、未回収の売掛金が多いなどの問題点があるはずです。
問題点が発生した場合は、速やかに改善に努めることで、売掛金回転期間の短縮につながります。
そのため、売掛金回転期間は『迅速に』かつ『継続的に』算出すると良いでしょう。
売掛金回転期間の長期化による問題点
次に、売掛金回転期間の長期間による問題点について解説します。
売掛金回転期間が長期化するとどのような問題が起きてしまうのでしょうか。
自社の売掛金回転期間が長期化してしまっているという方は、ぜひチェックしてみてください。
手元のお金が不足してしまう
売掛金回転期間の長期化が招く問題点として挙げられるのが、手元のお金が不足してしまう可能性が高いという点です。
売掛金回転期間が長期化するということは、売掛金が現金となり手元に届くまでの期間が長いということになります。
売掛金には、販売する商品の仕入れ代金などが含まれますが、売掛金が膨れ上がってしまうと毎月支払うべき従業員の給料などが支払えなくなってしまいます。
いくら売上が良いとしても、その中で売掛金が占める割合が高く、また売掛金回転期間が長いと手元のお金が不足する事態に陥ってしまう可能性が高いということを覚えておきましょう。
金利や利息で資金繰りが悪化する可能性がある
売掛金回転期間の長期化が招く問題点として挙げられるのが、金利や利息で資金繰りが悪化する可能性があるという点です。
売掛金回転期間が長期化し、手元にお金がない状態で経営を続けていくとなると、融資を受けるなどの資金調達が必要になるでしょう。
どこかの機関からお金を借りるとなると、当然ですが金利や利息がかかります。
継続的で長期的な融資の利用は、手数料が負担となり資金繰りを悪化させてしまう可能性が高くなります。
売掛金はあるのに使えるお金がなく、融資を利用しなければならないといった状況は非常にもったいないため、売掛金回転期間が長いという方は注意が必要です。
貸し倒れのリスクが高まる
売掛金回転期間の長期化が招く問題点として挙げられるのが、貸し倒れのリスクが高まるという点です。
貸し倒れとは、売掛金等の売上債権の回収が遅れること、またはできなくなってしまうことを指しています。
売掛先の経営悪化による支払いの遅延や、倒産などが原因で支払いができなくなってしまうと、売掛金の回収は難しくなり、最悪のケースでは回収不可能となってしまいます。
売掛金回転期間が長期化すればするほど貸し倒れのリスクは高くなってしまうため、貸し倒れのリスクを減らすという意味でも、売掛金回転期間の短縮化を目指すことをおすすめします。
黒字倒産のリスクが高まる
売掛金回転期間の長期化が招く問題点として挙げられるのが、黒字倒産のリスクが高まるという点です。
売掛金回転期間が長期化するということは、売掛金の回収に時間を要している、ということになります。
売掛金が回収できていない間に、自社では新たな支出が発生しているでしょう。
売掛金は保有しているため、赤字ではないものの、使える現金が手元にない場合、黒字なのに会社が倒産してしまうという場合も考えられます。
黒字倒産は非常にもったいない事態となるため、売掛金回転期間の長期化は絶対に避けるべきでしょう。
売掛金回転期間が長期化しないための3つのポイント
最後に、売掛金回転期間が長期化しないためのポイントを解説します。
売掛金回転期間がすでに長期化してしまっているという方や、これから長期化してしまいそうだという方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
売掛金の管理体制の見直し
売掛金回転期間が長期化しないためのポイントとして挙げられるのが、管理体制を見直すという点です。
売掛金回転期間が長期化してしまっている企業の特徴として、そもそも管理が不十分だったという点があります。
請求書の管理、入金日の確認、実際に入金されているかチェック、未入金時の催促など、事前にどうしておくかをしっかりと決めておくことが大切です。
通常の企業でももちろんですが、掛け取引を行ない、売掛金を扱う企業では特に慎重にお金の管理を行なう必要があります。
売掛金回転期間が長期化しているという方は、まず管理体制を見直してみてください。
分割請求
売掛金回転期間が長期化しないためのポイントとして挙げられるのが、分割請求による早期の回収です。
1つの取引先での1つの請求金額を、月毎に分けて請求をしたり、プロジェクトの進捗状況に合わせて請求をしたりと、分割で請求をすることによって早期に資金回収が可能となります。
しかし、分割請求をする場合、一括で請求をするよりもチェックが複雑になったり、未入金時の対応をしたりと、管理が難しくなってしまうため注意が必要です。
ファクタリング
売掛金回転期間が長期化しないためのポイントとして挙げられるのが、ファクタリングの利用です。
売掛債権をファクタリング会社に売却することによって、もともとの支払い期限を前倒しして早期に資金回収ができるファクタリングは、売掛金回転期間が長期化してしまっている企業には非常におすすめの対策法です。
手数料はかかってしまうものの、最速で申し込みをした当日に現金を受け取れるため、未回収のリスクを最大限まで減らすことができます。
ファクタリングには2社間と3社間があり、売掛先にファクタリングの利用が知られずに資金調達ができるという特徴を持った2社間ファクタリングを利用することも可能です。
売掛債権の売買契約という仕組みのため、借金には値せず、もちろん返済の必要もありません。
売掛金回転期間の長期化で悩んでいるという方は、ぜひファクタリングを利用してみてください。
まとめ
売掛金回転期間が長期化してしまうと、最悪のケースでは黒字のまま企業が倒産してしまいます。
そうならないためにも、管理体制を見直したり、分割請求をしたり、ファクタリングを利用したりして、うまく資金繰りをしていく必要があります。
『QuQuMo』で提供しているファクタリングを利用すれば、簡単に売掛債権を現金化することが可能です。
QuQuMoのファクタリングは完全オンライン完結型となっており、非対面で契約することができます。
最短で申し込みをした当日、たった数時間で資金調達ができてしまうため、とにかく早く資金調達がしたいと考えている方にはおすすめです。
ファクタリングについて少しでも興味があるという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。