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2024-01-18

ファクタリングに必要な審査書類は?審査のポイントも解説

ファクタリングは支払期日が到来していない売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらい、資金調達する手段です。銀行融資などに比べて審査がスピーディーであり、資金ニーズがあるときに速やかに現金化できると注目を集めています。

審査書類が少ない点も人気の理由ですが、実際にファクタリングを利用する際はどのような審査書類が求められるでしょうか。審査をスムーズに通過するポイントと併せて、詳しく解説します。

ファクタリングの利用に必要な主な審査書類は?

ファクタリングの利用時に必要な審査書類は、利用する会社によって異なります。以下に主な審査書類をリストアップしますが、すべての書類が必要とは限りません

ここからは、それぞれの審査書類がなぜ必要なのか、書類の概要や取得日数の目安も含めて解説します。

売掛金の証明書類

多くのファクタリング会社が提出を求める審査書類が、売掛金の証明書類です。請求書や発注書のほか、納品書、取引先との契約書が証明書類に該当します。

売掛金の証明書類は、売掛金の正当性や取引の履行状況を確認するために必要な審査書類です。自社の控えやメール履歴、会計ソフトなどから必要な情報を抽出できます。状況によりますが、当日中の用意も可能な審査書類です。

入金履歴の確認できる通帳

入金履歴を確認できる通帳もファクタリングの審査書類として提出を求められやすいです。この審査書類は、現金の流れや過去の売掛金の入金実績を確認する目的で提出するよう求められます。

ファクタリングの審査では、取引先の信用度が重視されます。入金履歴を確認できる通帳は、売掛先の信用度が高いことを証明できる重要な書類です。

インターネットバンキングを利用している場合は、過去3ヵ月~6ヵ月分の入金履歴をスクリーンショットやPDF形式でダウンロードして提出しましょう。銀行の窓口やATMでも入金履歴の発行が可能です。ただし、発行までに2~3日の期間を要する場合が多く、即日中には用意できません

身分証明書

身分証明書として、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの提出が求められます。認められる書類の種類はファクタリング会社によって異なります。一般的には、顔写真付きの身分証明書であれば、有効な審査書類と認められる場合が多いです。

身分証明書を提出するよう求められる理由は、本人確認に用いるためです。不正利用を防ぎ、取引の正当性や安全性を確保するために、身分証明書の提出を求められるケースが目立ちます。

オンラインで取引が完結するファクタリング会社の場合は、スマートフォンなどで撮影した身分証明書の画像データを添付して送付するだけで提出が完了します。身分証明書が手元にある場合、提出において無駄なコストや時間はかかりません

ただし、撮影した画像が不鮮明な場合は、身分証明書の再提出が求められます。撮影後の画像を確認し、住所・氏名・有効期限などが鮮明に写っているか確認しましょう。

商業登記簿謄本

商業登記簿謄本とは、会社の商号や本店所在地、役員、資本金などの基本情報が記載された公的な書類です。商業登記簿謄本は、法人が実在するか、代表権限があるかなどを確認するほか、設立形態などを把握して、取引の安全性を検討する際に用います

商業登記簿謄本は、法務局の窓口で即日発行できます。また、オンラインや郵送での取り寄せも可能です。ただし、取り寄せを希望する場合は、取得までに2~3日を要するため注意しましょう。

なお、商業登記簿謄本の提出は不要とするファクタリング会社も多いです。特にオンライン完結型のファクタリング会社は、商業登記簿謄本を審査書類に含まないケースが目立ちます。

印鑑証明書

印鑑証明書は、契約の真正性や法的効力の証明に用いる審査書類です。契約書の印鑑が登録済みの実印と一致するか判断する必要があるとみなされた場合、提出が求められます。

印鑑証明書の取得場所は勤務形態により異なります。法人の場合は法務局、個人事業主の場合は市区町村役場で取得しましょう。いずれも即日発行が可能です。また、オンラインや郵送でも申請が可能ですが、この場合は印鑑証明書が手元に届くまでに2~3日を要します。

印鑑証明書の提出時に注意すべきなのは、多くのファクタリング会社が有効期限を設定する点です。一般的には、発行から3ヶ月以内の印鑑証明書でなければ無効とされます。審査書類の不備を指摘されないように、取得から間もない印鑑証明書を提出しましょう。

決算書

決算書は、売掛先の存在や利用者の事業規模を確認するために必要な審査書類です。最新の情報が求められるため、直近の決算書を用意しましょう。

一般的に、決算書は企業の内部に保管されています。たとえば電子会計ソフトを利用している場合、PDFで出力すれば即日中の用意が可能です。また、税務署に提出した決算書の控えも利用できます。

決算書が手元にない場合は、税理士や会計事務所に再発行を依頼しましょう。この場合、決算書が手元に届くまでに、2~3日を要する場合があります。

確定申告書

確定申告書も審査書類として提出するよう求められがちです。特に個人事業主の場合、事業の収益や継続性を確定申告書から確認して、事業の実在性や信頼性が判断されます

確定申告を行った際に提出した控えが手元にある場合は、そのまま審査書類として利用できます。電子申告を行った場合は、e-Taxにアクセスして、PDF形式でダウンロードしましょう。

確定申告書を破棄・紛失した場合は、税務署に開示請求を行うと再発行できます。ただし、開示請求から受け取りまでには数週間を要する場合が多く、早めの手続きが必須です。

試算表

試算表は、決算期からファクタリングを申請するまでの期間が空いた場合に必要な審査書類です。ファクタリング会社は、試算表から月次や四半期の損益や資産を確認して、売掛金の信頼性やその他資料の整合性を判断します。

会計ソフトを利用している場合はPCなどから作成・出力できます。税理士に対応を任せている場合は、税理士に試算表を発行するよう依頼しましょう。作成済みの場合は即日中に用意できます。未作成の場合は、帳簿データをもとに試算表を作成する必要が生じ、発効までに数日を要する場合があります。

納税証明書

納税証明書は事業の健全性や信用力を判断する審査書類です。売掛金が高額な場合や初めてファクタリング会社を利用する場合に、提出を求められる場合があります。

納税証明書は法人・個人事業主のいずれも税務署で取得できます。お住まいの地域を管轄する税務署の窓口に足を運ぶと、即日発行が可能です。郵送による申請も可能ですが、手元に届くまでに数日~数週間を要する場合があります。

そもそもファクタリングの審査とは


ファクタリングは、支払期日が到来していない売掛債権をファクタリング業者が買い取って、手数料を控除したうえで買取代金を支払うサービスです。ファクタリング業者ごとに審査基準が設けられており、その審査に必要な書類の提出やWebの専用画面でのアップロードが求められます。

ファクタリングの審査で重視されるポイントは、買い取る売掛債権が真正であることと、売掛先の支払い能力です。ファクタリングでは支払期日前に売掛債権を売却して現金化します。ファクタリング会社は、実際の支払期日が到来したときに、代金を回収しなければなりません。

もし、存在しない売掛債権を買い取るなどの不正利用が発生すると、ファクタリング会社は支払った金額を損失します。また、売掛先が倒産するなどして支払期日に支払いが行われない場合も、ファクタリング業者がリスクを負うケースがほとんどです。そのため。売掛先の支払い能力は重要な審査ポイントです。

ファクタリングの審査のポイント


ファクタリングは「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類です。審査のポイントを正しく把握するために、まずは2種類の違いを理解しましょう。

2社間ファクタリングは利用者とファクタリング会社が契約する方式で、売掛先は取引に関与しません。利用者は支払い期日よりも早く売掛金を現金化し、後日入金された売掛金をファクタリング会社に弁済して取引を終える仕組みです。

一方の3社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社に加えて、売掛先も取引に参加します。利用者は売掛先の承諾を得たうえでファクタリングを行い、売掛金を現金化します。その後、売掛先が支払い期日までに売掛金をファクタリング会社に弁済するのが3社間の基本的な流れです。

ここからは、ファクタリングの審査のポイントを4つご紹介します。

売掛先の信用度

利用者の信用度ではなく、売掛先の信用度が重視されます。ファクタリング会社は、売掛先に支払い能力があるのかを判断し、利用の可否を決定します。融資とは異なり、利用者の信用度は重視されません。赤字決算やいわゆるブラックリストに載った状態でも、売掛先に信用があればファクタリングを利用できます

売掛金の信頼性

売掛金が実在するのか、売掛金が不良債権ではないかなどが判断されます。そもそも売掛金が存在しない場合、ファクタリング会社は利用者に支払ったお金を回収できません。これは事業の継続に関わる重要な問題であり、細かく調査されるポイントです。

売掛先との取引実績

利用者と売掛先の取引実績も審査ポイントの一つです。何度も取引が行われていて、支払いの遅延も確認されない場合は、売掛先の信頼度が高くなります。

取引方法

先述したように、ファクタリングには2社間・3社間の2種類があります。一般的には、売掛先の承諾が必要な3社間のほうが、審査の難易度が下がる場合が多いです。2社間の場合、3社間と比べてトラブルの可能性が高くなるぶん、審査が厳しくなります。

銀行融資の審査書類との違い

銀行融資は売掛先ではなく、申し込んだ事業者の返済能力が問題になります。

売掛債権という限定された金額への支払いではなく、事業者の状態や将来性などを見極めて、融資の可否や融資額、利率などを決めなくてはなりません。そのため、現在の財務状況などがわかる決算書をはじめ、将来の判断材料になる事業計画書の提出が求められるなど審査書類も多く、チェック項目やポイントも厳しくなります

ファクタリングは、支払期日未到来とはいえ、短期で支払期日が到来するので、リスク変動要因も銀行融資に比べて小さく、銀行融資に比べて審査書類は少ないのがメリットです。

まとめ

ファクタリングは審査書類が少ないのが人気の理由の一つです。審査書類が少ないので審査時間も短く、スピーディーに売掛債権を現金化できます

必要とされる審査書類の内容はファクタリング会社によって異なり、審査の厳しさに比例して審査書類が増えるケースも多いです。審査が厳しいファクタリング会社を利用する場合は、決算書などの提出を求められる可能性があります。

一方、売掛先の支払い能力を重視するファクタリング会社の場合、売掛債権の存在を証明する請求書や見積書、発注書だけで良いケースもあります。いずれにしても、ファクタリングは銀行融資などに比べて審査書類が少なめです。申し込み段階の書類の準備から審査、支払いまで速やかに手続きできます。

  • 【監修者】鈴木 孝明(すずき たかあき)

  • 税理士 [登録番号:142076]/すずき会計事務所 代表

    20代で税理士試験に合格後、国内の税理士事務所に勤務。その後、独立し「すずき会計事務所」を開業。
    中小企業・個人事業主様を中心に、税務・会計支援を行っており、ファクタリングを含む資金繰り支援に関する実務経験も豊富。

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