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2024-03-29

税金滞納でもファクタリングは利用できる?差し押さえリスクや注意点、活用方法について解説

資金繰りが悪化し、税金を滞納するほど経営状態が悪くなった場合、どのようにして切り抜ければよいのでしょうか。この記事では、税金滞納を回避するためのファクタリング活用術や、税金滞納中にファクタリングが利用できるかなどを解説します。

税金を滞納中の方だけでなく、何らかの事情で税金を滞納するリスクも見越して、税金滞納がもたらす影響や有効な対処法を知っておきましょう。

税金滞納がもたらす3つの影響

ファクタリング 勘定科目
税金の種類は、法人税や事業税、消費税、固定資産税、所得税・地方税などさまざまです。どの種類の税金も、期日までに納税しなければ滞納となり、延滞税なども追加して納付しなければなりません。滞納の期間が長引くと、督促を受けたり、財産を差し押さえられたりする可能性もあります。

補助金や助成金の受給条件は、税金を滞納していないことであり、滞納中は各種補助制度・助成制度も利用できません。これが原因で会社の成長機会を失ったり、資金繰りが悪化して倒産の危機に迫られたりするリスクもあるでしょう。

また、銀行などの民間融資も、税金の滞納があると審査通過が困難です。さらに、税金の滞納が取引先に知れ渡ると、自社の信頼が失墜し、取引停止に追い込まれるかもしれません。

まずは、税金を滞納するとどのような影響が生じるのか、3つの具体例を挙げて解説します。

延滞税が発生する

税金を滞納すると、納付期限の翌日から、納付が完了するまでの日数に応じた延滞税が発生します。延滞税の税率は、納付期限の翌日から2ヶ月が経過するまでの間は年7.3%、2ヶ月を超過した部分は年14.6%です。

なお、令和8年は「延滞税特例基準割合」が適用され、納付期限翌日~2ヶ月までは年2.8%、2ヶ月を超えた部分は年9.1%に下がります。この税率を適用し、10万円の税金を1ヶ月間滞納した場合の延滞税は、約230円です(10万円×0.028×30日÷365日)。

差し押さえの可能性がある

納付期限から1ヶ月が経過すると、督促状が送付されます。督促状の受領から10日間が経過し、それでも納税しない場合は、財産が差し押さえられる可能性があるため注意しましょう。

差し押さえとは、債務者が持つ財産を没収し、公売にかける行為です。公売による売却益は、滞納した税金の支払いに充てられ、それでも足りない分は引き続き請求されます。税金は非免責債権であり、たとえ倒産や自己破産をしても、支払い義務は免除されません

差し押さえの対象となる財産は、不動産や貴金属、ブランド品、現金、給料、年金などです。一方、生活に必要な衣服や寝具、業務に欠かせない器具などは差し押さえの対象になりません。売掛債権も差し押さえられる可能性があり、この場合は取引先に差し押さえの事実が伝わります

資金調達や信用情報に影響が出る

税金の滞納は、資金調達や信用情報にも悪い影響を及ぼします。税金滞納中は、銀行などの審査が極めて厳しくなり、融資を受けるのは絶望的です。

民間の銀行に融資を申請する際は、納税証明書の提出が求められるため、滞納の事実が筒抜けになります。税金を滞納する企業は信用力に欠けると判断され、審査に通過できません。税金納付書の控えを提出するよう求められる、日本政策金融公庫などの公的金融機関においても同様です。

一方、ノンバンクのビジネスローンは、審査の際に納税証明書などの提出を求めない場合があります。したがって、ビジネスローンの融資を納税資金に充てられる可能性があります。ただし、ビジネスローンには利息が発生するため、近い将来の資金繰りがさらに悪化するリスクがある点には注意すべきです。

多くの企業は事業継続にあたり、何らかの手段を用いた資金調達が必要です。融資への依存度が高い企業の場合、税金滞納が原因で融資の道を絶たれると、資金繰りが悪化して倒産するリスクが高まります。

税金滞納を回避するためのファクタリング活用


銀行融資や公的支援が利用できない状況でも、資金調達の手段として検討できるのがファクタリングです。これは、売掛金などのまだお金が入っていない請求書を専門の業者に買い取ってもらい、支払期日より前に現金を受け取る仕組みを表します。

ファクタリングの特徴を詳しく確認しましょう。

ファクタリング活用のメリット

ファクタリングを活用するメリットは、次のとおりです。

<ファクタリング活用のメリット>

  • 即日入金で資金ショートを回避できる
  • 借入金ではないため返済義務がない
  • 未回収リスクを回避できる
  • 信用情報に影響がない

業者によっては即日入金に対応しており、必要なタイミングで売掛債権を現金化できます。償還請求権が付帯しない場合、仮に売掛先が倒産したとしても、利用者は弁済を求められません。そのため、未回収リスクを回避できます。

借入とは異なり、会社の資産である売掛債権を売却するだけなので、返済義務が生じない点もメリットです。また、信用情報にも影響が生じず、現時点でいわゆるブラックリスト状態の方もファクタリングを利用できます

ファクタリング業者に支払う手数料が発生しますが、手数料は2社間ファクタリングで10~20%、3社間ファクタリングで1~10%が相場です。申し込みから振込までに要する日数は、2社間で即日~数日程度、3社間で1~2週間程度と考えましょう。

税金滞納中でもファクタリングは利用できる

ファクタリングは、事業者が有している取引先に対する売掛債権をファクタリング業者に売却し、資金調達する方法です。支払期日が未到来の売掛債権を所有している場合は、税金滞納中でもファクタリングを利用できる可能性があります。

ファクタリングにも審査がありますが、利用者の信用情報などは重視されません。ファクタリングの審査で注目されるのは、売掛先の信用力です。ファクタリング業者は、売掛先が支払期日までに売掛金を支払えば、利用者に支払ったコストを回収できます。そのため、利用者の経済状況は度外視されるケースが多いです。

2社間・3社間ファクタリングの違い

ファクタリングには、2つの種類があります。それぞれの違いを比較表で見てみましょう。

【ファクタリングの種類】
2社間ファクタリング 3社間ファクタリング
手数料 10~20% 1~10%
日数 即日~数日 1~2週間
売掛先への通知 原則として不要 必須
債権譲渡登記 必要な場合がある 不要な場合が多い

税金滞納中は、2社間ファクタリングの利用がおすすめです。3社間ファクタリングに対応する業者は、その多くが都市銀行系列の事業者であり、税金滞納リスクのある事業者は審査落ちしやすくなります。2社間に特化した業者は、手数料が割高な代わりに審査が緩い場合が多く、柔軟に活用できます。

税金滞納中にファクタリングを利用する際の注意点

税金滞納中も、2社間ファクタリングなら利用できる可能性が高いです。ただし、次のような注意点があります。

<税金滞納中にファクタリングを利用する際の注意点>

それぞれのポイントを細かく確認しましょう。

売掛債権の差し押さえリスクがある

先述したとおり、売掛債権は差し押さえの対象となる財産です。ファクタリングを予定している売掛債権が差し押さえられた場合、ファクタリングは成立しません。税金は、国税徴収法により最優先で徴収されるため、事前にファクタリングが完了していても、その売掛債権が差し押さえられるリスクがあります。

督促や差し押さえの予告を受けた場合は、速やかに税務署へ事前相談を行い、事情を説明したうえで最適な解決策を探りましょう。税務署への相談と同時に、ファクタリング会社にも差し押さえリスクがある旨を申告し、担当者のサポートを受けながら手続きを進めてください。

悪徳業者が存在する

ファクタリング会社の中には、悪徳業者も存在します。悪徳業者を見分けるポイントは、次のとおりです。

<悪徳業者を見分けるポイント>

  • 手数料が適正か
  • スタッフ対応が丁寧か
  • 償還請求権の有無
  • 税金滞納中でも対応可能か

相場を上回る手数料が請求された場合や、「利用料」「利息」といった名目の費用が請求される場合は要注意です。担当者と電話や面談をした際に、丁寧な対応を受けられるかも判断基準に加えましょう。担当者には、税金滞納中でも対応が可能かどうかも確認してください。

償還請求権とは、債務不履行となった場合に、債権者が利用者に金銭の返還を求められる権利です。ファクタリングの場合、原則として償還請求権は付帯しません。償還請求権が付帯する場合、その業者は違法なヤミ金の可能性があるため、利用は避けるべきです。

債権譲渡登記を求められる可能性がある

債権譲渡登記とは、債権の譲渡を公的に示す手続きです。利用者が債権譲渡登記を行ったうえでファクタリングを行うと、ファクタリング業者は自身が債権者である事実を公的に証明できます

税金を滞納した場合、ファクタリングよりも差し押さえが優先されるのは、先述したとおりです。ただし、税金の滞納が売掛金の法定納期限よりも後に発生した場合、その売掛債権は差し押さえの対象外となる可能性があります。ファクタリング業者は時系列を証明する目的で、債権譲渡登記を求める場合があるのです。

手数料が高くなりやすい

ファクタリングの手数料は、2社間で10~20%、3社間で1~10%が目安です。しかし、税金滞納により、割高な手数料が請求される場合があります。

税金滞納による差し押さえは、ファクタリング会社がもっとも避けたいトラブルです。ファクタリング会社は、差し押さえリスクを念頭に置き、手数料を高く設定するケースが目立ちます。手数料を安く抑えたい場合は、税金を滞納する前にファクタリングを行い、資金繰りを改善させましょう。

差し押さえ前に利用できる注文書ファクタリング

ファクタリング 貸金業
ここまでにお伝えしたとおり、売掛債権には差し押さえのリスクがあります。ただし、受注したばかりの注文書なら話は別です。この時点で債権化されておらず、差し押さえが間に合わない可能性があります。

従来のファクタリングは、代金の請求書が発行され、取引先が請求書を受領した時点から行える仕組みでした。しかし、近年は、注文書や受領書を受け取った時点でファクタリングできる「注文書ファクタリング」に対応する業者が増えています。

注文書ファクタリングの概要やメリットを詳しく見てみましょう。

注文書ファクタリングの仕組み

注文書ファクタリングとは、売掛先から案件を受注した際に受け取る注文書を現金化するサービスです。一般的なファクタリングとは異なり、売掛債権になる前に売上を現金化できます。

利用者は、注文書を利用してファクタリング会社に現金化を依頼し、売掛先の支払期日を待ちます。その後は売掛先からの入金を待ち、着金したお金をファクタリング会社に弁済して取引完了です。現金化に用いる書類が異なるだけで、その仕組みは一般的なファクタリングと変わりません。

注文書ファクタリングのメリット・デメリット

注文書ファクタリングのメリット・デメリットは、次のとおりです。

【注文書ファクタリングのメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 差し押さえリスクが低い
  • 支払いサイトを長期間短縮できる
  • 売掛先への通知や承諾なしで利用できる
  • 手数料はやや割高になる
  • 利用できる会社が少ない

注文書ファクタリングは、債権化する前の売上を現金化できます。税金滞納による差し押さえの影響を受けず、資金繰りを改善できる可能性がある点がメリットです。業者によっては、半年先までの納品予定の注文書ファクタリングに対応しており、支払いサイトを長期間短縮できます。また、取引先への通知も不要です。

一方で、2社間ファクタリングが基本となる都合上、手数料はやや割高です。また、現時点で注文書ファクタリングに対応する業者は少なく、選択肢が限られます。

注文書ファクタリングを行いやすい業種

注文書ファクタリングを行いやすい業種は、以下のとおりです。

<注文書ファクタリングを行いやすい業種>

  • 製造業
  • 建設業
  • 運送業

受注販売により、1回あたりの注文額が大きくなる製造業は、注文書ファクタリングに適した業種です。受注額が高額かつ支払いサイトが長い建設業も、注文書ファクタリングに適しています。車両購入や燃料などの先行支出が多い運送業も、注文書ファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。

まとめ

税金を滞納すると、延滞税が加算されるほか、融資を受けられない、財産を差し押さえられるといったペナルティを受けます。売掛債権も差し押さえの対象になるため、税金滞納リスクが生じた時点で、ファクタリングなどの資金調達に打って出るのが得策です。

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  • 【監修者】鈴木 孝明(すずき たかあき)

  • 税理士 [登録番号:142076]/すずき会計事務所 代表

    20代で税理士試験に合格後、国内の税理士事務所に勤務。その後、独立し「すずき会計事務所」を開業。
    中小企業・個人事業主様を中心に、税務・会計支援を行っており、ファクタリングを含む資金繰り支援に関する実務経験も豊富。

  • すずき会計事務所のプロフィール