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2024-12-06

近年話題のリースバックとは?🤔リースバックのメリット・デメリットも解説!

最近テレビCMなどでもよく宣伝されるようになったリースバックは、新たな信金調達の手段として注目を集めています。
今回はリースバックについて、そして利用することで得られるメリット、デメリットについてご紹介していきたいと思います。
今後の資産運用を検討するためにぜひご一読ください。

■リースバックって何?

リースバックは、住んでいる自宅を第三者に売却して、その後もリース契約を交わして賃料を払い続けることで、そのまま住み続けることができるという画期的なシステムです。
リースバックは、リースバック運営会社とリースバック利用を希望している個人との間で不動産の売買契約および賃貸借契約を締結することで、売却してしまった後もそのままそこに住み続けることができるので、ずっと現在の家に住み続けたいという方にとてもおすすめです。
自宅を売り(Sell)、賃貸(Lease)して住めるという意味で、セールアンドリースバックとも呼ばれています。
リースバックを運営している会社は、主に不動産会社、ファイナンス会社などですが、実は売ってしまった家は資金さえあればまた買い戻しすることもできます。

■リースバックに似た不動産担保ローンとはどう違う?

リースバックを聞いて、不動産担保ローンと似たようなものではないかと感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、どちらも不動産を活用することで、資金調達ができる手段であることには変わりがありません。
リースバックが不動産売買と賃貸借契約が同時に交わされ、そのまま売却後も住めるものですが、不動産担保ローンは、不動産(自宅)を担保にして資金を借りるというローン商品になります。
こちらもそのままの住まいに住み続けることができるので、確かにリースバックとよく似ていると言えるでしょう。
ただ、リースバックは先ほども紹介したように不動産売買と賃貸借契約であり、不動産担保ローンはあくまで融資になります。
リースバックの場合は、自宅を売ってしまった時点で自宅の所有権はリースバック運営会社の方に移ってしまいます。
しかし、不動産担保ローンは自宅を担保にして資金を得るので、自宅の所有権は個人のままです。
また、リースバックの場合、売却した分の資金を得て、それ以降は毎月家賃を支払う必要があるのに対し、不動産担保ローンは融資を受けている形で、家賃ではなく毎月ローンを返済する形になるので、まったく仕組みが異なることがわかるでしょう。
不動産担保ローンは、融資になるのでどうしても融資を受ける際に年収などを含めた審査が必要になります。
一方のリースバックは売却してしまうので、審査というもの自体が存在しません。
売りたい時に売れば資金を手に入れることができるので、そういった点ではより確実に資金を手にしたい時に役立つサービスです。
また、不動産担保ローンでは所有権は移らないので、たとえば経年劣化によるリフォームなどの費用は自費でかかりますし、固定資産税など自宅にかかる維持費がそのまま必要になります。
しかし、リースバックは所有権が移るので、維持費がかかることがなく、すべて運営会社負担となるので、将来の維持費についても気に留めておく必要がありません。

■リースバックはどんな時に利用される?

リースバックを利用されるケースは、どのような目的を持って利用されるのでしょうか。

1.住宅ローンを返済する

なんらかの事情で失業してしまったなど、思わぬ事態で住宅ローンの返済が困難になってしまった場合、将来的なことを考えて住宅ローンを返済したいと考える方もいらっしゃいます。
リースバックにより売却した得た資金でローンを完済するという方法があります。

2.老後資金の確保

老後の資金について余裕がないので、不安を抱えている方が老後資金の確保にリースバックを利用される方も多いです。
しかも、そのまま現在の家に住むことができ、生活スタイルや環境を変える必要もないといったメリットがあるため利用される方が多いです。

3.相続対策

自宅をゆくゆく相続する際に、相続人同士で揉める可能性がある時、リースバックで自宅を売却しておいて現金化することで、現金で分けることができるので、あらかじめ相続対策でリースバックを利用される方もいらっしゃいます。

4.別の家を購入する場合

近所トラブルなどにさまざまな理由によって、中にはそこに住み続けることが難しい方もいらっしゃいます。
新しく別の家を購入するのに資金を手にしたい場合、売却してしまえば良いですが、それだと新しい家を見つけるまでの住まいを確保するのに時間も手間もかかって大変でしょう。
リースバックを利用すれば購入資金を手にできますし、さらに新しい住まいに引っ越すまでは賃料さえ払えば、そのまま引っ越しもせずに住めるので、スムーズな住み替えができます。

■リースバックのメリットについて

ではここからは、リースバックを利用することで得られるメリットについて詳しく見ていくことにします。
まず一番大きなメリットと言えるのが、リースバックは既述の通り、売却してからも住み慣れた住まいに住み続けることができるという点でしょう。
一般的な不動産売却となると、そのまま売却してしまえば所有者が売却した会社へ移ってしまうため、家から退去しなければなりません。
引っ越しにも時間も費用もかかりますし、新居を探すのも簡単なことではありません。
リースバックならば、売却後もそのまま住まいを賃貸する形で住み続けることができるため、わざわざ引っ越しする必要もなく、引っ越し費用もかかりません。
リースバックしたことは、まず自分から言わなければ知られるようなことはほぼありませんので、普通に今までと変わらない環境で暮らすことができるというメリットがあります。
次に、戸建て住宅、マンションといった自宅を所有していると、どうしても維持費として固定資産税がかかるものです。
土地と建物それぞれにかかるものですから、戸建て住宅となると平均だいたい10万から15万円くらいかかります。
しかしリースバックは、所有権が売却した会社に移ることから固定資産税がかからなくなります。
また、経年劣化による修繕やリフォームについても負担する必要がないので、維持費が楽になります。
近年は大きな地震の心配があり、大型台風、ゲリラ豪雨などの自然災害による被害について、どこに住んでいたとしてもリスクが伴います。
万が一思わぬ災害により家を失ってしまったとしても、資産を失うといった心配がありません。
また、金利も景気によって上がったり下がったりすることがあります。
特に変動型の場合は金利が上昇するリスクが高くなるので、そういった心配がなくなるのも魅力です。
さらに、リースバックによって自宅を売却した後は、まとまったお金を手にすることができます。
たとえば、ある程度の年齢になってくると、まとまった資金を手にしようとして売ろうと考えても、高齢になればなるほど引っ越しの手間や労力を考えると面倒に思うことも多いです。
そうなる前に自宅を売却して、賃貸として住み続けることで、引っ越す手間もなくまとまったお金を手にしておくことができるので、老後を考えてもとても安心です。
今後、年金についてもどれくらい手にできるかわからないような時代になっています。
年金をあてにできなくなってきている時代だからこそ、あらかじめ老後資金を手にしておくというのも一つの賢い資金運用の方法だと言えます。
リースバックは、売却後最短でも5日程度で資金を得ることができますので、急ぎでまとまったお金が欲しいという時にもとても便利です。
融資のように審査がかかるようなこともありませんし、リースバックではなく単なる不動産を売却の場合は、買い手が見つかるまでの時間もかかりますし、あらゆる手続きも時間がかかりますので、現金化するのに数ヶ月単位で時間がかかることもしばしばです。
つまり、リースバックは、早く現金化したい方にうってつけの手段でしょう。
また、住宅ローンというと35年ローンで組まれる方も多いですが、たとえば40代に近づいてから新築を購入された方は、退職してからもローンを支払わなければならないというケースもあります。
もちろん、繰り上げ返済を積極的にすることや頭金をある程度出すことでリスクや不安は回避できますが、退職してからもローンが残っていることを考えると将来に不安を感じている方も多いことでしょう。
住宅ローンだけでなく、お子様がいらっしゃる方は高校や大学などの入学資金も必要になるので、それなりにまとまったお金が定期的に必要になります。
リースバックすることで、ローンの不安から解放されるという点では魅力的な仕組みだと考えることができます。

■リースバックのデメリットとは?

上記のように、リースバックには非常にたくさんのメリットがありますが、実はデメリットもいくつかあります。
リースバックした自宅の売却価格は、通常の不動産売却による売買契約よりも安くなることがあります。
住宅ローンの返済でリースバックするケースでは、売却価格がローンの残債よりも下回っていていれば完済することができないため、債権者が抵当権の抹消を認めません。
そのため、売却を検討する際は、抵当権の抹消ができるかもしっかり考慮していく必要があります。
住宅ローンが完済できない時は、金融機関と抵当権の抹消について条件を交渉して売却を行う任意売却を行うこともできますが、任意売却できたとしても返済する義務がなくなるということはありませんので、その点はしっかり理解しておくべきです。
また、売却した後も同じ家に住むことはできますが、思った以上に家賃が高くなるケースもあります。
売却した後は賃貸料を支払う必要があり、リースバック後の賃料は年間で売却価格の10%前後だと言われています。
また、売却価格が高くなればなるほど、賃料も高くなる可能性がありますので、家賃が住んでいる土地の家賃相場よりも高くなってしまう可能性があるのです。
まとまった資金が手にできても、一方で毎月家賃がかかり、しかも想定以上の家賃がかかることでかなりの家計の負担になるケースもあります。
家賃をできるだけ抑えたい場合は、複数の不動産会社に査定依頼をするのがおすすめです。
その中で、最も賃料の安いところと契約をすれば負担は軽減できるでしょう。
また、売却価格を下げる代わりに賃料を下げてもらえないか個人的に交渉することができるケースがあります。
リースバックにおける賃貸借契約については永久的なものではありません。
賃貸期間があらかじめ設定されている定期借家契約によって結ばれるケースが多いです。
定期借家契約では、契約期間が満了し、その後も貸主と借主の相互で合意があれば,再度契約を結ぶことも可能です。
しかし、契約更新する際にそれぞれなんらかの理由で合意を得られない場合は契約できなくなるので、その家に住み続けることができなくなり、退去が必要になります。
もしリースバックにより売却した後も長く住み続けたいという方は、定期借家契約ではなく、賃貸借契約を更新することができる普通賃貸借契約が結べるリースバック運営会社と契約をすると安心でしょう。

■リースバックを利用する流れについて

ではここで、簡単にリースバックを利用する流れについてご紹介していきましょう。
まず、リースパックを検討した時点でリースパックを運営している事業者とコンタクトを取ります。
その後、リースバック事業者が自宅を査定し、売却価格とリースバックの条件について提示してくれます。
もしその内容に納得ができれば、リースバック運営会社と売買契約を結ぶのです。
その後決済が行われ、次にそのまま今の住まいに住み続けるために、リースバック運営会社と建物賃貸借契約を結びます。
そして、家賃の支払いが開始され、今まで通り住み続けることができます。
また、後に万が一買い戻しを希望する場合は、再売買の予約契約をし、定められた期間の後、買い戻しを実施するのです。
買い戻しについては、書面で条件を記載して残しておかないと後々のトラブルになることもありますので、あらかじめしっかりと条件を明記した契約書を交わすことが必要です。

■まとめ

いかがでしたか。
リースバックは、老後資金や相続対策、住み替え用の資金などさまざまな用途に活用でき、売却した後も現在の住まいでいつも通り生活することができるとても便利なサービスです。
ぜひまとまった資金を必要としている方は、一度検討されてみてはいかがでしょうか。